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アップルのスティーブ・ジョブスが病気療養になり、快進撃を続けるアップルの経営を引き継ぐ経営幹部にスポットが当たってきますが、なかでもそのなかに、デザイン部門を統括する役員として、工業デザイナーであるジョナサン・アイブ氏が入っていることは見逃せない点です。

スティーブ・ジョブスがアップルに復帰したときに、現在のポジションに昇格し、以後、アップル製品のデザインを統括してきた人です。英国出身であり、デザイン業界への貢献に対して、エリザベス女王から大英帝国勲章を授かる栄誉も受けている人材です。

ちなみに英国は、英国再生の大改革を行ったサッチャー時代に、デザインを重視し、デザイン振興策を行いました。その成果で、ロンドン総合芸術大学には、世界中から人材が集まり、また英国出身のデザイナーが世界で活躍するようになりました。

日本でデザイナーが役員として起用されたといえば、SONYの黒木靖夫さんの名が浮かんできます。しかし、一般的には日本の企業では、デザイナーが経営幹部となっている会社は少ないのではないでしょうか。

デザインは、製品やブランドのイメージをつくる重要な役割を担っています。それだけでなく、イノベーションの目標をカタチにし、イノベーションを促進する役割も担っています。

それは、言葉だけでは、なかなかその世界観やコンセプトが共有できず、カタチにして始めて伝わってくるからです。

たとえば、「手のひらになじむ」を実現しようと言うよりも、実際に「手のひらになじんだ試作品」がでてくれば、内部の構造でどこをどれだけコンパクト化しなければいけないかの基準も明確になり、具体的にモノに落とし込む開発目標も定まってきます。しかも次々にアイデアも広がってきます。

製品開発に近いところで仕事をしてきたこともあって、デザイナーの人たちとのコラボレーションする機会に恵まれてきたと思っていますが、その製品を通して世の中に問いかけたい世界観から、使いやすさを求めて、使う人のしぐさがどうかにいたるまで、互いに議論しあうことは非常に刺激的でした。

韓国も10年ぐらい前まではデザインが遅れていたのですが、その後はデザインを重視し、日本を含めて世界から人材を登用することで、製品やブランドイメージを一挙に高めてきました。
今、中国の企業も、ブランド化を狙って、日本のデザイナーにも触手を伸ばしはじめています。

デザイナーをもっと尊重しないと、気がつくと才能のあるデザイナーはみんな海外の仕事をしていたということだってありえる話です。もっと日本は、競争戦略の重要な部分を担っているデザインや、そのデザインを創造する人たちをもっと重視しないと、「モノ」も部品と素材しか残らない国になりかねないですね。

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