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昨日発表された11月のスーパーの売上げは、既存店で前年同月比0.5%減、24カ月連続前年割れとなりました。時代の変化に対応するビジネスモデルの進化がないままに、店舗数増で売上げをつくろってきたツケにスーパーは苦しんでいます。
さて、コンビニはどうでしょうか。今年のコンビニは好材料に恵まれました。猛暑によって、利益率の良い清涼飲料が売れ、さらにタバコの増税による値上げで駆け込み需要があって、9月には既存店で12.9%増を記録しています。
また、タバコの駆け込み需要の反動で、対前年比5.9%減となった10月を除いて、7月以降は対前年比をクリアしてきており、11月には既存店で対前年比1.1%増と売上げが回復しています。
月次 
また「プレミアムロールケーキ」がヒットし、話題となり、好調を背景にCMも増えました。株式会社ゼータ・ブリッジの調査では、ローソンの「おにぎり屋」のCMが、関東で11月はなんと693本が流れ、商品別オンエアランキングで5位でした。
さて、活気を取り戻してきたように感じるコンビニですが、この活気は続くのでしょうか。
ジャーナリストでありノンフィクション作家である加藤鉱さんはコンビニはすでに成熟してしまったビジネスモデルだという非常に厳しい見方をされており、アゴラに投稿された記事が話題になりました。
消滅へのカウントダウンが始まったコンビニ - 加藤鉱/アゴラ - BLOGOS(ブロゴス) - livedoor ニュース : 
日本のコンビニ産業が成長の限界を迎えたのがちょうど2000年。この年を境に、既存店1店舗あたりの売り上げが下落し始めたのだ。

どんなに素晴らしいビジネスモデルでも30年経てば限界を晒すものだと言われてきたが、日本のコンビニは25年目で大きな曲がり角を迎えてしまい、その後も既存店1店舗あたりの売り上げはタスポ効果の年を除き、毎年平均5%のペースで下落を続けてきた。こうした下降曲線はかつての百貨店や総合スーパーと軌を一にしている。
さてこのコンビニ一店舗あたりの売上高の推移を見ると、興味深いことがわかります。セブンイレブンは、いまだに1店舗あたりの年間売上高が2億2千円(2009年度)で、コンビニ全体(10社)平均の1億8千万円(2009年)を上回っていますが、1店舗あたりの売上げ高の推移を見ると、セブンイレブンのピーク時からの下落が顕著です。
セブン
傘下のフランチャイズ加盟店からすれば、年々売上げが落ちてきたわけで、本部との摩擦が起こってくるのも理解できます。
かつては、セブンイレブンの出店戦略や情報システムの優位性が語られたものですが、出店も次第に好立地な場所がなくなり、情報システムの進化も滞り、変化にも対応できなくなってきたということでしょう。
 
コンビニといえば、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの御三家が目立ちますが、2010年現在で1089店舗と、規模は小さく、店舗が北海道や茨城、埼玉に限られているために、本州では話題になりませんが、堅実に業績を伸ばしてきているのがセイコーマートです。
ローソンの施策を見ていると、セイコーマートをベストプラクティスの対象として、参考にしているのではないかという印象を受けます。
セイコーマートとその他のコンビニのなにが違うのでしょうか。まずPB比率が圧倒的に高いことです。実際の比率は公表されていませんが、店舗に足を踏み入れるとゴールデンスペースはPBで埋められており安いのです。直輸入のワインにいたっては1本が500円です。
また生鮮食品や惣菜などの日配品が充実しており、食品の売上げ構成比も高いと思われます。店内調理を行っている店も多く、札幌市内には立派なイートインのコーナーを備えた店舗もあります。
それよりも驚かされるのは、情報システムによる顧客管理が進んでおり、そのことはクラブ会員になると、購入した商品によって、異なったクーポン券がレシートについて出てくることでわかります。つまり顧客一人ひとりの購入履歴の管理までできているということです。札幌に出張すると、しょっちゅうセイコーマートのCMが流れています。
そういった予備知識をもとに見ると、今年は新しい変化が起こりはじめているのかも知れないと感じます。それは、部門別の対前年比を見ると、6月以降におにぎりや惣菜、またパンや例のプレミアムロールケーキなどが含まれている日配品と食品の伸びが、顕著になってきています。コンビニの力点が、日配品や加工食品に力点が移ってきたのではないかとうかがえます。
日配
 
しかし、その日配品では、まだ「おにぎり」が主役というのでは、まだまだPBの商品力に疑問点が残るとともに、逆に言えばまだまだやることはあるという見方もできます。さて、ポスト「おにぎり」となる柱の商品が登場してくるのかどうかに注目したいところです。
そのためにはPBの開発力やマーケティング力の強化が必要になってきますが、それが弱いのは、スーパーやコンビニともに共通する課題です。その壁を破るためには、店舗数増で売上げをつくろうのではなく、まずは既存店の売上や利益の重視に発想転換ができるかどうかで決まってくるのではないでしょうか。
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