人気ブログランキングへ

この夏にもスタートするといわれていたグーグルの電子書籍の配信サービス「グーグル・エディションズ」ですが、いよいよ米国で年内に、また来年には世界で展開が始まる可能性が高いことをウォールストリート・ジャーナルが先週報じていました。
グーグルエディションズ、年内にサービス開始へ

いよいよかという感じですが、「グーグル・エディションズ」が、電子書籍販売のスタンダードの本命と言われている理由は、パソコンでも、スマートフォンでも、iPadのようなタブレット型パソコンでも、どの機器でも読めること、またどのサイトからでも購入できるために、自由度が極めて高いからです。

機器によらないというのも、以前、電子書籍のフォーマット(データ形式)云々という人がいるけれど、結局はインターネットの標準にしたがうものに落ち着くと書いたことがありますが、まさしく「グーグル・エディションズ」はそうです。
電子書籍普及の鍵はフォーマット統一ではないと思う

流通をオープンにすることは、アップルやアマゾンのように自社の流通に囲い込むビジネスとはまったく異なったものとなってきます。たとえば、グーグルブックの検索結果からでも、出版社のサイトからでも、作家のブログからでも、あるいは電子書籍の販売サイトからでも購入でき、おそらく、ブログに書評を書いて、リンクを貼り付けておけば、そのブログで売ることも可能になるのかもしれません。

さらに、配信される電子書籍のアイテム数が中途半端ではなく、無料のものも含めて200万点程度になるともいわれています。SONYやシャープが始める電子書籍販売では2万とか2万4千点、アマゾンが70万点なので、桁違いの種類の書籍が電子化され配信されるようになるわけです。

グーグルは、およそ1億5000万冊の世界中のすべての本をスキャンし、グーグルのウェブ検索エンジン経由で利用可能にすることに取り組んできており、もうその1割程度を電子化したといわれているので、そのストックによる潜在力ははかりしれません。

自社のしくみのなかに囲い込む戦略のアップルやアマゾンとグーグルのオープン戦略の競争となってきますが、グーグルは広告以外のビジネスで成功した実績がほとんどなく、アップルやアマゾン、またそれ以外の企業群のマーケティング力が勝のか、オープンなしくみの魅力がこの分野を制覇するのかを注目したいところです。

さて、いずれにしても、電子書籍の普及には、プロモーションでTVなどの古いメディアの活用も早晩必要になってくると思います。

なぜなら、電子書籍の普及の鍵を握っているのは中高年の人たち、おそらく50歳以上の人たちだからです。しかし、そういった中高年層はからなずしもインターネットに慣れているわけではなく、むしろ敬遠している人が多いことも事実です。

電子書籍の本格的な普及を支えるのが中高年の人たちだという理由はシンプルです。まずは、読書人口が多いということもありますが、視力が落ちてくるので、電子書籍で読んだほうがはるかに楽だからです。実際、電子書籍を見てもらい、体験してもらうと、その快適さに感心される人がほとんどです。

文字を大きく表示すれば、ほとんどの人は老眼鏡もきっと不要だと思います。幸いこの歳になっても老眼鏡は必要ないのですが、さすがに視力は落ちていて、紙の書籍は読んでいるうちに目が疲れ、長時間の読書が厳しくなってきているのですが、電子書籍だと問題なく読めます。中高年になっても眼鏡なしでも読めることを訴求すると説得力があるのではないでしょうか。

さて、世界が高速で変化していく中で、日本だけは供給サイドがコントロールしながら電子書籍普及が緩やかに進む特殊な国になっていくのか、グーグルの参入が、新たなプレイヤーを台頭させ、電子書籍普及を促進する起爆剤になるのかも気になるところです。


[PR]
マーケティングになにが問われてきているのか、また発想の転換のヒントを事例をまじえて解説する
有料メールマガジン
大西宏のマーケティ ング発想塾(毎週月曜日発行840円/月)

購読お申し込みはこちらから



応援クリックよろしくお願いします
人気ブログランキングへ