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缶飲料の世界で異変が起こっています。缶紅茶が対前年比で3割も伸びてきているといいます。

その火をつけたのが、今年2月にキリンビバレッジから発売された「午後の紅茶 エスプレッソティー」です。大ヒットし、「年間の販売数量は当初目標の100万ケースを超え、300万ケースを突破」(東洋経済)という勢いです。10月には「午後の紅茶 エスプレッソティー・ラテ」を追加。またその分野にアサヒ飲料、ポッカなども参入し、従来の缶紅茶の味を高温・高圧で濃厚抽出した「濃厚缶紅茶」という新カテゴリーが賑わい始めています。
今冬のホット飲料商戦に異変!? 濃厚「缶紅茶」が相次ぎ登場

その煽りを食ったのが缶コーヒーで、日経によると、今年1〜9月の清涼飲料全体の販売量は前年同期比3%増であったにもかかわらず、コーヒーは前年実績を3%下回ったようです。日経の記事で紹介されているように、タバコの値上げで禁煙を始めた消費者には「コーヒーを飲むと、たばこが吸いたくなる」というのも缶コーヒーには逆風になってくるかもしれません。
コーヒー飲料ふるわず 禁煙逆風、紅茶が追い上げ(日経)

このキリンビバレッジが「午後の紅茶 エスプレッソティー」がとったマーケティングは、成熟した市場での新しい「正攻法」の戦略といえそうです。

マーケティングでは、STPという組み立て方が常識のように定着しています。Sはセグメンテーション、Tはターゲティング、Pはポジショニングです。つまり、市場のニーズやウォンツの違いによって市場をきめ細かく分け、どのセグメントを攻めるかを定め、差別化をはかるためのコンセプトを生み出していくという流れです。

しかし市場が成熟してくると、それは市場をこまかく分割するだけ、品種が増えるだけで、全体としては市場が伸びず、効率を悪化させるという現象が目立ってきました。多くの市場分野でSTPというマーケティング発想は、結果として、開発の視野を狭め、また取り込める市場を小さくし、さらに新製品の生存率さえ落とし、なにをやっても売上が伸びない、やっと売り場の棚を維持できるだけという閉塞感さえ生まれるようになってきました。

この「午後の紅茶 エスプレッソティー」に注目したいのは、缶紅茶のカテゴリーで細かな違い、つまり缶紅茶のカテゴリーの中の差別化を追求するのではなく、もうひとつ上のカテゴリー、つまり缶飲料というカテゴリーを見据えて、まずどのような位置づけを狙えばいいのかから組み立てたマーケティングだということです。

他の缶紅茶との競争を目指したのではなく、いかに最大の市場である缶コーヒ市場に食い込むか、缶コーヒーの売り場にもぐりこんで、その需要を取り込んでいくかというアプローチです。

このような、「マーケティングの発想の転換」や新しい「マーケティングの正攻法」については、今月からスタートし連載しているメールマガジン「マーケティング発想塾」にさらに詳しく書いています。ご関心のある方は、そちらを御覧ください。
メールマガジン「大西宏のマーケティング発想塾」


さて、この缶濃厚紅茶のヒットで、それまでは紅茶は女性がメインというのも崩れてきたようで、濃厚紅茶は男性が中心だそうです。

紅茶には、まだまだ切り口が残っていると思います。なぜなら、ほんとうに多様な種類や楽しみ方があるからです。本格的なティーサロンも女性には根強い人気がありますが、滋賀県に、もっとカジュアルなカフェがあり、お手頃な価格で紅茶のバリエーションが楽しめます。それも特徴となって、高い人気を得ています。

これから寒くなってくるとジンジャーティーで冷えた身体を芯から温めるというのもオススメの楽しみ方です。

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