人気ブログランキングへ

以前、テレビの録画再生機の影響で、テレビCMはスキップされてきている、タイムシフトが進むにつれCMを見る頻度は下がると書いたときに、放送局関係か広告代理店関係の人からそんなことはないという強い反論がコメントに寄せられてきました。

しかし、民放連の広瀬道貞会長が記者会見で、電機各社がテレビCMを自動的に飛ばす機器を販売していることについて看過できない、メーカーと厳しく折衝するという発言があったことは、とりもなおさず、影響があることを認めたということでしょう。

本当にメーカーと本気で折衝するつもりなのかどうかはわかりませんが、なにか無駄なことのように思います。自動スキップしなくとも、録画した番組を見るときは、CMを早送りしてしまう人も多いはずです。

NRIが行なった昨年の調査では、ハードディスクレコーダーの所有者は6割程度いて、またその6割程度の人が「よく録画してみる」、3割「たまに録画してみる」という結果でした。またBCNの調査では、2010年9月の薄型テレビで録画機能のついたものが数量では30%、金額では40%の市場シェアになったということで、タイムシフトして見る人の割合はもっと増えてくるのではないでしょうか。

録画視聴の割合

録画機能付きテレビの金額シェアが40%超、BCN調べ

しかし、録画再生機の利用目的は映画などでは、「広告飛ばし」があるのかもしれませんが、タイムシフトして番組を見る、あるいは繰り返して見たいというニーズによるものだから、それは放送局にとって大きなビジネスチャンスでもあるはずです。

今は、その需要を現在は家電メーカーに取り込まれているわけで、インターネットを活用して見逃した番組はタイムシフトしてビデオオンデマンドで見ることができるしくみをつくれば、その需要は放送局が取り込むことができます。そこで広告を展開すればいいのです。

タダで見逃した番組もいつでも見ることができるのなら、録再機はあまり必要がありません。タダのかわり広告を出せばそれで広告収入を得ることができます。しかも、しくみをうまくつくれば、どのような人が、どれだけ実際に広告を見たかのデータも取れ、新たな広告システムとして付加価値もついてきます。いい番組なら、ソーシャルネットワークのリンク経由で視聴者も増えるでしょう。

あとは地方局と広告収入をどう調整するかは放送局内部の問題であり、視聴者には関係のないことです。

別に夢物語でもなんでもなく、米国でもっとも伸びている動画サイトhuluのビジネスモデルで、それを上回るしくみを民放連で構築出来れば、ほんとうにインターネットと放送の融合を果たせ、それをビジネスチャンスにすることができます。

広告飛ばしは看過できないと機器メーカーにクレームをつけるよりも、機器メ ーカーの市場そのものを奪い去るぐらいの発想をしてみてはどうでしょうか。そのほうがユーザー 、広告主、そして放送局のWINWINの関係が生まれてくるに違いありません。


応援クリックよろしくお願いします
人気ブログランキングへ

携帯・iPhoneで機動的に営業日報の共有ができる
高機能で使いやすいSFA「アクションコックピット」


アクションコックピット