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尖閣沖での漁船追突事件のビデオがようやく国会内で公開されたのですが遅すぎました。尖閣問題での処理のまずさに機を見たロシアのメドベージェフ大統領が北方領土訪問という事態まで引き起こしてしまいました。

なぜビデオを最初から公開しなかったのでしょうか。公開していれば、おそらくこれほど問題がこじれずに、小さな事件として処理することも可能だったのではないでしょうか。
前原大臣が、証拠のビデオがあると語ったときに、代表時代の偽メール事件の記憶が横切り、思わずツイッターでもつぶやいたのですが、不幸なことに悪い予感が的中してしまいました。

なぜビデオを公開しなかったのか。証拠物件だからというのは合理的な理由になりません。考えられるのはふたつの理由です。ひとつは、日本にとって都合の悪い映像が記録されていたか、中国外交への影響を考えたかです。

ビデオが短く編集され、前後の状況が公開されていないことは、前者の疑いも晴れていません。もし後者だとすると、仙谷官房長官や前原大臣、あるいは事件処理の判断に加わった官僚の人たちの時代感覚の古さや、情報革命の時代に乗り遅れている危うさを感じます。

それで思い出したことがあります。インターネットが日米間の貿易摩擦の解決のあり方を示した画期的な出来事です。
日米の貿易摩擦を引きずっていた1995年のことでした。イーストマン・コダックが富士フイルムをスーパー301条違反だと提訴したのです。スーパー301条は、不公正な貿易慣行や輸入障壁がある、あるいはその疑いのある国に対して、3年以内の改善を求め、改善されなかった場合は報復として関税引き上げを実施するという強硬な条項でした。対象国はあきらかに日本でした。当時のメディアには頻繁にスーパー301条という言葉が登場していたことが記憶にある人も少なくないと思います。
スーパー301条

米国の人たちにとっては、コカ・コーラと同じく、コダックは米国のナショナリズムを象徴するブランドでもあり、そのコダックを日本市場で富士フイルムが独占的な立場で排除しているというのは、まさに日本叩きの格好の材料で、日米貿易摩擦の火を広げかねない事態が起こったのです。

それに対して富士フイルムは、英語と日本語で、まるで論文かと見紛うほどの膨大で詳細な反論をインターネットに掲げたのです。1995年というと、まだウィンドウズ95が発売されたばかりの時代で、まだほとんどの企業はホームページを持っていないのが普通でした。富士フイルムも当時はホームページがなく、急遽そのために開設したのではなかったかと記憶しています。

その反論は、世界のメディアが取り上げ、米国や世界の世論が富士フイルム側の理を認め、結局はコダックも提訴を下げざるをえないことになりました。国際世論を動かすことの重要性を示した画期的な出来事であり、インターネットがその役割を果たした歴史的な出来事でした。

政治は、どうしても国内世論を睨んだ方向で動きます。今回の中国の強硬外交もそうです。それを防ぐのは国際世論です。

日本は情報に誰でもがアクセス出来る、あるいは自由に発信できるというソフトパワーを発揮できる可能性を持った国です。おそらく事件直後に、政府がビデオを公開し、youtubeなどで映像が流れれば、漁船が逃げるために体当りしただけの小さな事件でしかないことを世界の人びとは感じたでしょうし、そんな小さな事件のために中国が強硬な外交を展開することはできなかったのではないでしょうか。

後悔先に立たずですが、今からでも遅くはありません、一国民として証拠ビデオの完全公開を求めます。それが国民の知る権利であり、政府に情報を隠す権利はないと考えます。


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