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日本の情報家電は、いくつかの失敗の歴史をたどってきました。いや今も辿っているのでしょう。どのような失敗でしょうか。

第一は、よくいわれるガラパゴスの失敗です。日本の特殊市場に焦点を当てすぎ、海外でのニーズの違いに対応したマーケティングや開発戦略がとれなかったことです。その隙をサムスンにつかれ、海外では追いぬかれてしまいました。携帯がその典型です。その背景には、自前主義の開発や土台が揺らいでいるにもかかわらず、屋上に屋を重ねる開発のありかたがあり、柔軟に異なる市場にあわせた製品展開ができなかったといわれています。

第二は、高機能化、高品質化に偏った開発戦略による失敗です。製品そのものの基本的な価値が成熟したために、価格が下落が激しくなり、途上国への生産拠点の移行が進みました。その結果、技術移転が急速に進み、さらに途上国製品らの激しい挑戦にさらされるようになりました。
液晶テレビはその典型で国内価格でも、総理府の品目別価格指数を見ても、毎年20〜30%価格が落ち続けてきています。韓国製品、また途上国の製品の圧力が強い海外ではもっと悲惨な状況です。
そういった競争で生き残るために、日本の企業がとった戦略は、高機能化や高品質化で付加価値をつけ、差別化しポジションを確保することでした。
そのための技術イノベーションに全力をあげたのですが、いくら高機能化、高品質化を行っても、見るのがテレビの娯楽番組やニュースでは、価値はあがらず、結局はプレミアム価格を維持することはできません。本来は、製品の基本価値そのものを変革すべきでした。

第三は、製品の価値そのものを高める発想や技術の不足による失敗です。つまりOSやCPU、また新しいビジネスモデルをつくる能力が不足していたことです。アクトビラのように、インターネット対応のテレビもでてきましたが、マーケティング努力もあまりないままに、鳴かず飛ばずというのが現実です。

今後の競争の焦点は、いわば古い製品に機能を満載して、過剰なデコレーションを施す競争ではなく、価値の拡張競争に入ってきます。「できること」をいかに広げるかの競争です。技術もそのための技術でないと意味がありません。おそらくテレビ、パソコン、スマートフォン、タブレット型PCなどがお互いの領域を侵食し、また補完しあって、用途や体験、また価値を広げることを競う時代に移ってきます。その先駆者として大成功したのがアップルです。

そんな「できること」を広げる価値拡張の競争で日本の企業にもやっとチャンスが巡ってきました。無償で提供され、しかもカスタマイズできるandroidというOSを手に入れたからです。すくなくともアップルのiOS以外は、OSが選択できるようになり自社仕様にできるようになった意味は大きいと思います。大きなハンディのひとつがクリアされました。

その流れの中で、このところ日本製のスマートフォンやタブレットPCが発表が続いてきましたが、当然の動きで、しかも各社ともに、電子書籍などのプラットフォームづくりも計画しています。またプラットフォームができれば、Kindleのようなものを開発する可能性も生まれてきます。

問題は、アップルが携帯オーディオ市場、またスマートフォン市場を塗り替え、さらにタブレットPCを生み出して、かなり先を行っていることですが、すくなくとも米国市場では、android勢の勢いがすさまじく、ついに直近に購入されたスマートフォンでは、androidがOSでトップに躍り出たようです。それはアップルの牙城も絶対ではないことを物語っています。
米国のスマートフォンのOSシェア、ニールセン調査でもアンドロイドがトップに浮上(メディア・パブ)

まさに勝ち馬に乗れです。潜在的な開発力からいえば、ライバルは韓国のサムスンです。サムスンと開発とマーケティング競争を行うことが、途上国からの脅威から逃れる唯一の道と言っても過言ではないと思います。

そのなかで、シャープの動きが注目されます。auに新しいスマートフォンi03を提供します。ガラパゴスとスマートフォンの融合した製品であり、ワンセグとオサイフケータイをつけたところが日本的で面白く、iPhoneの弱点をうまく突きました。日本式にローカライズしたわけです。
ローカライズという点は、アップルは得意ではありません。しかし日本市場でも、おそらくアジア市場でもローカル市場にいかにきめ細かく対応する開発力やマーケティング力があるかは、競争に大きく影響してくるはずです。

またシャープがタブレットPCで、電子書籍にXMDFフォーマットをつかったことや、本来は電子書籍以外の用途があるにもかかわらず、電子書籍に焦点を絞ったことを疑問視するむきもあるようですが、まあ、「やってみなはれ」でしょう。でないと前には進めないわけですから。

日本の情報家電が、うまくandroidという勝ち馬に乗って、製品の本質的な価値を進化、また深化させてくれることを心から期待します。また「頑張れ、ニッポン!」のエールを送りたいと思います。


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