
SONYのウォークマンが8月の国内販売台数でiPodを抜く見通しです。とはいえ昨年の8月も瞬間風速では、iPodを抜いたことがあるので、日本では両社の拮抗状態がつづいているということでしょう。
SONYがデジタルウォークマンを発売したのは、iPodが発売されて3年も経た後で、しかも皮肉なことにウォークマン誕生25周年にあたる2004年でした。当時は「一年以内にiPodを追い抜く」と勢い良く宣言していたのですが、それからようやく6年目で悲願がはたせたということでしょうか。
とはいえ、世界では、まだまだiPodの寡占状況は続いています。2009年のアップルの発表によると、iPodはMP3プレイヤーの73.8%のシェアであり、累計で2億2千5百万台を売ったということでした。二位はサンディスクであり、残念ながら、世界市場では、ウォークマンの名前はでてきません。
それよりも、MP3プレイヤー市場は、iPhoneの登場によって、2007年からすでに縮小してきています。またSONYにとって深刻なのは、アメリカ市場では、アップルのAPPストアでのゲームの売上が、SONYのプレイステーションのゲームの売上を上回りました。
そういった状況を考えると、いかに国内でMP3プレイヤーで首位を奪還したと言っても、手放しで喜べる状態ではありません。
ちなみに、2009年のアップルの売上高は、およそ4兆円で営業利益が1兆1千億円。2009年度のSONYは、売上高が7兆2千億円もありながら、営業利益がわずか317億円でしかありませんでした。製品としては、消費者の支持をうけるものがつくれる、しかしビジネスのしくみや戦略で勝てない、そんな状況からいつSONYは脱却できるのでしょうか。
SONYには、イノベーションのDNAがまだ脈々と残っていることを期待したいし、人々がSONYに求めているのは、製品で世界初ではなく、ユーザー体験で世界初にチャレンジするブランドです。ぜひ、国内市場でのMP3プレイヤー王座奪還を足がかりに、アップルに負けない驚きの世界を見せていただきたいものです。
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http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/199909/99-0922B/
創業者が亡くなったときに、ソニーは一回死んだのかもしれませんね。創業者の暗黙知的なノウハウは、完全に形式知化して受け継ぐことができるものではありませんから。
同じ意味ではアップルも、ジョブズ後も成功し続けられるかどうか。未来は分からないことですが…。