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情報家電は製造を背負っている会社はほとんど利益がでていません。日本の情報家電のメーカーは、世界市場での衰退が目立つだけでなく、営業利益率はおしなべて低く、日立2.3%、パナソニック2.6%、ソニー0.4%などという惨憺たる状態です。しかもそれは地デジ特需、エコポイント特需があっての業績です。

今や国内の家電メーカーよりも巨大になったサムスンの営業利益率は8.0%であり、売上でも、利益でも日本メーカーは太刀打ちできない差をつけられたことはおそらくご存知だと思いますが、日本にいると、家電量販店では、日本ブランのオンパレードなので、なかなか実感にはならないかもしれません。日本市場が特殊なだけです。

さて、iPhoneやSONYのプレイステーション、任天堂DSやWiiなど、世界の情報家電製品をOEMで製造する世界最大の製造会社といえば、台湾に本社を置く、鴻海精密工業(こうかいせいみつこうぎょう)、いわゆるフォックスコンです。

製造を請け負っているだけで、2009年の売上高は4兆1200億円で、日本の情報家電メーカーと規模を比較すると、富士通に次ぐ第六位に入ってきます。

しかも、これまでは、営業利益率は日本の情報家電メーカーよりも高かったので、いったい日本の情報家電はどうしてしまったのだろうかと思ってしまいますが、その鴻海精密工業も、中国工場で自殺が相次いだことは、このブログでも取り上げました。その対策として鴻海精密工業は、賃上げを行なったのですが、その賃上げ分を製造価格にすべて転嫁することも難しく、利益を落とす可能性もでてきます。

そこで、手を打ったのが、中国での小売業への積極的な進出です。川下を自ら経営して、まずは中国市場から、製造に加え、川下も抑えようという動きです。

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、「ドイツの小売業メトロと提携して、年内にスタートし、2011年末までに上海地域に少なくとも10の大規模な電子機器小売り店舗を開く」そうです。
さらに中国の都市部にある200のハイパーマーケットに電子機器ブースを設け、郷里に戻る従業員には鴻海の製品を扱える小規模店舗を開くための資金提供も計画しているとか。

いやはや思い切った戦略です。前からこのブログで書いている、バリューチェーンで縦のシェアをあげていこうということでしょう。しかもうまくいけば、製造よりは利益を稼ぎ出せます。

日本のメーカーの立ち位置も難しくなります。製造では顧客の立場ですが、販売では鴻海精密工業が顧客になってしまいます。
より利益の高いところに、大胆にビジネスをシフトしていく海外企業と、製品の仕様で互いにしのぎを削り、体力を落としてきている日本の情報家電メーカーは対照的です。

日本の家電での大きな動きといえば、パナソニックが、電工、三洋をいよいよ完全子会社化するようですが、そんな当然の再編も、抵抗は大きかったようです。日本の企業っていつのまに変化を嫌うようになってしまったのでしょうか。


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