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快進撃を続けていたユニクロですが異変が起こっています。既存店の売上げ対前年比で、1月に92.8%と前年割れを起こし、2月に101.8%と持ち直したものの、3月は再び83.6%と失速してしまいました。

97年度以降で、既存店売上が対前年比で10%以上落ちたのは、97年9月以来のことです。ファーストリテーリングのホームページでは、「3月の売上高は、気温が低く推移したことから春物販売が伸び悩み、前年を下回る結果となりました」となっていますが、他社の売上状況を見る限り、それほど気候の影響を受けたという感じではありません。実用衣料が主体だから、そうなったということでしょうか。

思いつく上場企業で月次情報がでているところを見てみましたが、しまむらは、availとともに3月はむしろ売上が伸び、United Allowsも伸ばしています。ポイントやハニーズも、ユニクロほどは落としていません。
既存店キゾンテンタイ月次情報ゲツジジョウホウ前年ゼンネン売上ウリアゲ各社カクシャ比較(%)ヒカク

ユニクロ 92.8 101.8 83.6
しまむら 99.4 98.3 101.9
avail 92.6 99.1 107.2
ポイント 98.8 101.7 95.9
united allows 106.2 105.6 104.1
ハニーズ 96.1 99.3 98.6
ライトオン 78.9 84.0 75.6


景気回復の兆しだとか、低価格に飽きがきているのではないかという記事がいくつかでていましたが景気回復という状況でもありません。
ファーストリテ株が急落、ユニクロ売上減は消費回復を象徴も

薄型テレビに支出が回ってしまった結果でしょうか。ツイッターでなぜユニクロが失速したのかを問いかけてみたところ、いくつかお返事をいただきました。ありがとうございました。およそ以下のようなご意見に集約できると思います。

・季節の先取りをしすぎた品揃えのミス
・実用衣料で需要が一巡した
・ユニクロでは衝動買いがない
・トレンドとあっていない
・節約疲れ

ただ、気になるのは、この間にユニクロは、UJに集中して焦点をつくり、コマーシャルも投入してきたということです。しかし集客できなかったということです。さらに、他社の月次情報を見ていて際だって目立つのは、ジーンズを主体にしているライトオンの不調ぶりで、かなり厳しい推移をたどっています。

確かにユニクロは、ジーンズの低価格競争に火をつけ、さらにUJで、ジーンズというカテゴリーで恐るべき破壊力をもったことはグロービスのコラムで金森さんが書かれたように間違いないと思います。
ユニクロUJの恐るべき破壊力(それゆけ!カナモリさん)

しかし、実はユニクロが破壊してきたのは、ライバルのジーンズだけでなく、同時にジーンズのマーケットをも同時に破壊してきたのではないか、カジュアルファッションとしてのジーンズの魅力をも破壊してしまったのかもしれないのです。
あるいは、ユニクロは、UJでかなり尖ったコマーシャルを展開したのですが、ジーンズにそういったファッション性を人びとは求めていなかったということかもしれません。いずれにしてもミスマッチがあったということでしょう。
さて4月以降にユニクロがどう立ち直ってくるのか、あるいはしばらく不調がつづくのか、目が離せなくなってきました。

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