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アップルのiPadがいよいよ発売されます。米国では12日から予約販売が開始されました。おそらく、これまでの話題性から言って、最初はアップルファンや、新しいものを積極的に取り入れる初期採用者には「飛ぶように」売れてもおかしくはありません。
しかし問題はその後です。確かにiPhoneを使っている人たちにとっては、タッチスクリーンはいかにも魅力があるでしょう。しかし、ハードは追従されます。HPはじめタブレットPCは次々にリリースされてくるようです。
ARM幹部、「iPad型のタブレット製品が年内に50以上登場」と出荷計d

iPadはいろいろなことができ、アップルが打ち出しているコンセプト「革命的で魔法のようなデバイス」とか、「ウェブ,メール,写真のための最高のデバイス」というのは、なにが魔法であり、これまでのデバイスでできなかったどのような新しい体験や、目的が広がってくるのかは想像するしかありません。
その曖昧さが、わざとそうしているのか、段階を追って隠し球を出してくるのかに興味がひかれます。

目的が曖昧なために、2ちゃんねる総研のiPadはデジタルフォトフレームを変えるというような面白い議論まで起こってきています。
激論!iPadはデジタルフォトフレームを再定義するか〜PCからビューアへ、変わる主戦場〜
しかし、iPadは持っていればフォトビューアの役割も果たせるとはいえ、それは通信キャリアが、魔法の価格でiPadを売り出さない限り無理な議論です。ソフトバンクがすでに通信サービス付のフォトフレームを出していますが、ハードは無料で、月額490円という安さです。それでiPadの需要を広げるパワーにはなりません。

おそらく「魔法」であり、「画期的」なのは、このiPadのマーケティング・スタイル、あるいはビジネス戦略のほうではないかという気がしてきています。マーケティングの視点では、それがうまく行くかどうかに焦点があたってきます。

iPadは、ハードだけがビジネスではなく、appストアへの、さまざまなアプリケーションの集積と販売、また書籍の販売などを加えたプラットフォームとしてのビジネスです。
それをどれだけの速度で完成して、他社を圧倒できるのかですが、肝心の書籍販売iBookの姿がいまだに見えてきません。それがiPadの戦略の不透明さになっています。
米Apple社、iBooksアプリの電子書籍ジャンル分けに注力、MangaはGraphic Novelsの1分野に

その遅れもあってか、さっそく、アメリカのリアル店舗とネットで書籍を販売しているバーンズ&ノーブル社がiPad向けの書籍リーダーのソフトを無料提供が始まるようです。
書店大手Barnes & Noble、iPad向け電子書籍ソフト提供

さて、次々に追随してた製品が登場し、そちらからもさまざまなアプリケーションがリリースされ、アマゾンやグーグルが参戦してきます。アマゾンとしては、別にKindleであろうが、iPadであろうが、それ以外の新しいタブレットであろうが、電子書籍が売れればいいので、柔軟に対応できます。
はたしてジョブスの魔法の戦略を見ることができるのか、あるいはタブレットPCという市場の一角を占めるだけの存在となってしまうのか。どちらに転ぶのでしょうか。

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