
未だに事業仕分けで「なぜ世界一位でなければならないのですか」という蓮舫議員の質問を断片的に取り上げられるスーパーコンピュータですが、ブログ「ある女子大教授のつぶやき」さんによると、円周率計算の桁数の記録で、昨年筑波大のスパコンで樹立した世界記録をフランス人のテレビ関連技術者がパソコンで塗り替えたそうです。
円周率の計算
価格20万円程度の普通のデスクトップ型パソコンに大容量のハードディスクを5台接続して達成したそうですが、長崎大工学部の浜田剛助教が、市販の安価な画像処理装置760個を並列に接続して、3800万円という国内最速のスーパーコンピューターを開発したことと重なります。
素人から見ると、スーパーコンピュータの演算能力や信頼性はもはや時代の先端テーマではなくなってきているのかもしれないと十分に感じさせてくれる出来事です。
マスコミは、蓮舫議員の質問シーンやノーベル賞受賞者の抗議シーンに比べると、この長崎大のスーパーコンピュータについては、あまり取り上げられたという印象がなく不思議でなりません。
別の道といえば、液晶パネルの技術は韓国勢が追い上げてきているとはいえ、まだ日本が世界のトップを走っていると思いますが、もともとの発明はアメリカだったと思います。壁掛けテレビのコンセプトで、アメリカでは戦闘機用の表示ディスプレイで実用化が進められていたのが、その転換点となり、その後に液晶ディスプレイの世界を大きく発展させたのは、世界初の液晶電卓をシャープが世に出し,また腕時計で使われた1973年といわれています。それから日本が液晶ディスプレイで世界を席巻するようになるまでの快進撃が始まったのです。つまり、実用化され、普及してこそ技術も発展するということです。
巨額の投資を行って一台のスパコンをつくるという発想から、どれだけ安価で高性能なスパコン開発で世界一になるのか、また保有台数世界一になるという発想に切り替える、利用を高めれば、また新しい切り口も生まれてくる可能性もでてくるという発想にそろそろ切り替えるべきタイミングが来ているのかも知れません。もっとそちらの議論をすべきだと感じます。
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http://report.mita.minato.tokyo.jp/article.php/20100124081327466
だからどうするんだというと、意見が割れるのでしょうが、個人的には産業構造の抜本的改革(親方日の丸本願からの脱却、天下りをはじめとする無駄に高コストな体質の改革etc)に落ち着くしかなく、法学が専門の官僚や集票が専門の政治家が産業のためにできることは、「足を引っ張らない事」しかないような気がします。