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一時、過熱気味に報道され、それに煽られるようにつぎつぎと百貨店、スーパー、またコンビニ大手が参戦した弁当の激安戦争でしたが、200円というものまで登場しました。
最近ではさすがに、マスコミではあまり話題にならなくなってしまいましたが、まだやっているのでしょうか。確かに消費者にとっては、安い弁当が買えることは、いいことかもしれませんが、からなずしも健全だとは言い難いのです。

弁当激安戦争が報道がされる度に、感じてきたのは日本の流通業の弱さです。場当たり的だということです。とにかく集客したい、だから目玉商品をつくって、顧客の奪い合いをする。この手法はもう何十年も前から変わっていませんね。

弁当が目を引く、話題にもなっているので、弁当を目玉にしようという発想でしょう。容易に想像できるのは、その価格を実現するために、赤字を背負い、さらに納入業者にその赤字を負担させて泣かせるという図式です。だから弁当に限らず、そういった取引の歪みで、なんとか企業を継続させたい納入業者が食品偽装をやってコストを落とすという事件が後を絶ちません。
さすがに中国製餃子のときは小売業も責任をとりましたが、多くの食品偽装事件で責任をとらされてきたのは納入業者だけでしたが、販売責任はどうなっているのでしょうか。

頭のなかでしか考えない人は、下請けいじめを規制することは、下請けも仕事を失って、結局は雇用も経済活力も失うということをおっしゃるのですが、そうではなく、フェアでない赤字の押しつけをして繕うことを認めてしまうことが、逆に発注側の体質を弱くし、ビジネスの進化をも遅らせてしまうという負の側面もあるということも考えないといけませんね。

競争も、取引もなんでも自由であればいいというのではなく、競争も、取引もフェアであってはじめて健全な競争や取引関係が成り立ちます。また忘れてはいけないのは、そうやって横暴な自由までを認めた結果の社会保障、社会的コストは国民が負担しなければならないということです。

以前、日経で、流通の勝ち組と負け組の格差が、関連購入促進のしくみ、PB開発のしくみ、大量販売と不良在庫を減らすしくみがあるかどうかの差で生まれているという記事がありましたが、もうひとつ加えるとローコスト・オペレーションのしくみだと思います。しかし、日本の流通業は、大手ほどメーカーから他よりも安く仕入れできるという優位性に甘えて、本質的なしくみづくり、ビジネスの進化が進まなかっというのが実態でしょう。

流通業の多くは、新店をどんどん増やし、店舗数増で売上を伸ばしてきたわけですが、それはある意味で水太りになる危険をも生み出してきました。水太りになると、気がついた時には、採算がとれない店がどんどん増えてきます。そして業績が悪化してきます。それが今、多くの流通業が抱えている問題です。
既存店での売上も採算性も落としておいて、新店を強化して売上高を伸ばすという企業があるのですが、それはやがて傷をさらに深めていくに違いありません。これも、目先しか考えないということでは、弁当の激安戦争と似たところがありますね。

さて、日本の流通業の立ち後れがよくわかるのは、やっと注目されてきたPB商品です。不況が訪れ、PB開発が話題にもなるようになってきましたが、まだまだ実態は「製造販売」というレベルではなく、たんにメーカーに仕入れ数量を保証するなり、パッケージを変えて安くしているにすぎないというものがほとんどでしょう。実際にPBが本格的に導入されたのは1980年代ですが、歴史が古い割に進歩していません。PBについては、いいコラムがありましたので、ご紹介しておきます。
格安PBは長続きしない〜ブームの去った後には下請けメーカーが死屍累々

流通再編の波がきっとやってくるものと思いますが、きっと流通としてのしくみが弱く、利益のとれない大手流通が小さな流通を飲み込むという図式とは違うでしょう。弱肉強食といいますが、いくら図体が大きくいからといって、強いとは限りませんからね。

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