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オリンピック・パラリンピック東京開催に関しては、選考日直前にはマスコミの報道も熱があがったものの、人びとの関心は低かったというのが本当のところではないかと思います。最初から東京が選ばれることは難しいという予想もありました。他の候補地に比べて、国内での支持率が低いということもハンディがあり、アジアでは北京が開催されたばかりで印象として不利だということもあったでしょう。

オリンピック招致に関わったことのあるかたが、選考前に、石原さんではアジア票が取れないので、難しいとおっしゃっていましたが、基礎票しかとれなかったことを見ると、その通りだったのかもしれません。
ODAも2000年までは、日本はトップでしたが、今や第五位という状況もあり、それにかわって日本が影響力をつくる方策も見いだせていないので、それも影響したのかもしれません。

石原都知事が政治が影響したということをおっしゃってますが、その点では、東京よりもシカゴのほうが象徴的だったのではないでしょうか。本命視されていたシカゴがまっさきに選考から落ちたことは衝撃的でした。オバマ大統領もさぞかしがっかりだったのではないでしょうか。
世界のなかでのアメリカの影響力の低下、あるいはアメリカとの存在感の希薄化を象徴している出来事だったと思います。

アフガン戦争、イラク戦争が続いて失敗、北朝鮮の核問題も解決できないなど、かつての世界の警察としてのパワーも、信頼も失ってきてるというのが本当のところではないでしょうか。パレスチナ問題の解決の糸口も見つかっておらず、イスラム圏との関係も悪化してきました。世界のなかでは、イスラム教は世界で2番目に多くの信者を持ち、政治への影響力も深いので、当然アメリカへの反発を持つ国も多いのでしょう。オバマさんというよりは、これまでの共和党が行ってきたことのツケかもしれません。

そこに経済危機が起こりました。世界の目は、世界経済の成長を生み出すパワーが落ちたアメリカよりは、世界経済を牽引しはじめたBRICS各国にむかうのは自然なことです。

民主党政権になって、外交政策は大きく転換しようとしていますが、アメリカが世界の警察、世界の経済の牽引車という時代が終わり、多極化しはじめた世界の現実のなかでは、アメリカだけを見て、アメリカに追従していればいいという時代ではなくなって来ているということでしょう。

多極化すればするほど、国際政治も複雑化し、先を読むことは極めて難かしくなってくるものと思います。それこそ中曽根元総理がおっしゃっているように、かなり時の風を読む力が必要になってきそうです。
マーケティングの世界でも、風を読むことの能力が問われてきますが、すくなくとも思い込み捨てない限り、なかなか複雑な風の変化を読むことはできません。

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