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仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
著者:佐々木俊尚
販売元:光文社
発売日:2009-07-16
おすすめ度:5.0
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著者の佐々木さんから「仕事するのにオフィスはいらない ノマドワーキングのすすめ」をご献本いただきました。ありがとうございます。先週は出張でまさにノマドワーキングをやりながら、読み終えました。
オフィスは持たず、自宅やカフェ、時によっては得意先の待合室と場所を選ばず仕事をする人びと、組織の一員としてではなく、フリーランスとして、個人対組織で仕事をする人たちが台頭してきており、そういった人たちのワーキングスタイルを描きながら、なにが大切か、またそういったワーキングスタイルを支えるインターネットのツールの使いこなしかたが紹介されています。

いずれにしても、この遊牧民をあらわすノマドという言葉に思わず惹かれてしまったのですが、かつて若い頃に、国境を越えて仕事するノマドという言葉にであったり、地下茎のように人びとや複雑につながり合い、その世界を渡り歩いていくという未来社会のイメージであるリゾームという言葉にであった時に感じた新鮮さが蘇ってきたからかもしれません。
あるいは、その後、最初に勤めた会社を辞めて以来、ノマドという高等な世界まではいかなくとも、「庖丁一本 晒にまいて 旅へでるのも 板場の修業」よろしく、筆記用具、いまならPC一台鞄に入れて、プロジェクトからプロジェクトを渡ってきた職人的足跡と重なるところがあるからでしょうか。
いや、それよりは、私たちの民族の血の中に潜んでいる、移動して暮らす騎馬民族のDNAのせいかもしれません。よく日本は農耕民族、農耕文化だと言う人がいますが、歴史を振り返っても、日本に脈々と流れてきた移動する民としての文化を無視することはできません。たんに日本が農耕文化だというのは、一部の製造業について言えることではないかという気もします。

企業が人材を囲い込み、その企業独特の文化のなかで育ててきたという歴史がありましたが、徐々にではあれ、そんな枠組みから飛び出しノマド化できる職種も増えてきたように感じます。それに改善型ではなく、創造的な価値を生み出していくには集団的に縛られるワーキングスタイルはむいていません。
あるいはこの不況で職場を失いフリーランスとなり、ノマド化せざるをえない人びともでてきているかもしれません。

この一冊は、そういったフリーランス、あるいはフリーランス的に働く人びとにむけてだけでなく、企業内で働く人びとのなかにも、ノマド的ワーキングスタイルというかノマド的精神や作法をもったほうがいい職種も増えてきており、仕事のありかたを考えるいいヒントがあるように思います。
とくに経済停滞が長期的に続いてきたなかで、企業内で働く人たちのなかに、ひそかなモラルハザードが進行してきているようにも感じるので、組織から離れて働くという姿を描くことで、そういった閉塞感から脱出するヒントにもなりそうです。
佐々木さんご自身も含めて、そういった働き方人たちがどのように働いているかということもリアルに描かれており、いい参考になります。

オフィスを持たず、自宅やカフェ、時によっては得意先の待合室と場所を選ばず仕事をするノマドワーキングするとなると、仕事をコントロールするのは自分しかないということになります。
経験から言えば、納期が仕事に向かわせ、仕事が合格点に達しているかどうかというレベル感覚によって集中を高めてきたように感じるのですが、佐々木さんは重要なコントロールは3つあるとして、それぞれを上手にコントロールする方法やスキルも紹介してくれています。
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いいヒント、いいツール満載という感じで。著者の佐々木さんは不本意でも、昨今のクラウド、つまりネットのツールを使いこなすハウツー本として読むとしての価値がありそうです。
ノマドワーキング、あるいはベンチャーの初期ってそういう状態だと思うのですが、問題はそういった自らを継続してコントロールできるのかに行き着くのでしょうね。
佐々木さんが示されている、集中、情報、コラボレーションを高めようとすることは、それぞれが無縁でなく、関連し合ってスパイラルのように高まっていくのではないかということと、ノマドワーキングスタイルは、ちょっとした気分転換として経験する価値はあるでしょうし、ノマド的な存在として働こうということなら、いかにそのワーキングスタイルを持続できるのかに尽きるのかと思います。
開発やマーケティングなどのスタッフ部門、また人事部門で働く人には特におススメの一冊です。

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