2009年08月19日
日本の「成長戦略」って簡単に言うけど何なのだろうか
このところ、自民党さんや民主党さんのマニフェストに対して成長戦略がないとか成長戦略に具体性がないという批判がなされています。しかし、どうもマスコミ、またマスコミに登場してくる評論家やコメンテーターの人たちも、日本の成長戦略に関して混乱がないか、批判する側にも具体的なイメージがないのではないかということを感じることが増えてきました
そもそも日本に成長戦略ってあったのかということも疑問ですが、日本にはどのような成長戦略があるのでしょうね。
ひとつには、成長分野で日本がどのようにイニシアティブをとっていけるのかということでしょうか。地域で言えば中国やインドなどの発展途上国の成長市場にどれだけ食いこめるのか、低炭素社会に向けた技術開発や市場開発といった、今後グローバルな市場で伸びそうな分野の産業をどう育成するかということがありますね。ただ、そういった成長カテゴリーをリストアップすれば、成長戦略が描かれるということにはなりません。
重要なことは、そういった成長市場での政府がどうコミットして、また産業をバックアップできるかですが、政府にどのようなことができるのでしょうか。
下手に日本の国内市場のなかで成長戦略を描いてしまうと、太陽電池が典型ですが、コスト優先の世界市場に適応できるかどうかは疑問で、携帯と同じくガラパゴス化してしまいそうです。携帯や液晶などのように、技術では先行しても、グルーバル市場でのシェアや市場のリーダーシップがなぜ奪われてきたのかという反省を生かせるのでしょうか。
次に日本の経済構造をどう変えて、生産性をあげていくのかという問題がありますね。これでなんといっても鍵となるのは、明治以来堅持してきた途上国型の官僚制度、官僚が主導する中央集権から、成熟した社会に適した地方主権に移行していけるのかが最大の焦点でしょうね。中央集権体制をとる限り、思い切った規制緩和や地方独自の成長戦略は描けません。
日本も、経済のサービス化がすすんできたのですが、流通を含めたサービス業の生産性がきわめて低いのです。せめて国際水準まで持って行ければ内需も健全に拡大しそうですが、これは財政出動で解決できるものではありません。これも地方主権化によって、その地域にそった規制緩和をはかり、企業の集約化によって効率化を進めていくということになるでしょうか。
また、生産性の低い産業から、より生産性の高い産業への労働力
を移していくことも重要な戦略となりますが、ひとつの企業に社員として囲い込むという文化を破壊することはなかなか社会的コンセンサスをえることは難しいかもしれません。
もっと長期的な視点から、成長への基盤、インフラを整えるということになると思いますが、いろいろあるでしょうが、少子化にどう歯止めを効かせるのかということや、低下し続けてきた教育水準をどう回復させるのかということが大きな課題であることは間違いありません。
これまで,日本は無駄な道路、無駄なハコモノ、無駄なダム、無駄な干拓事業などに、世界でも突出した投資をし続け、逆に子育てとか教育という将来を決める重要な問題が犠牲となってきました。教育投資をGDP比で見ると、先進国ではお話にならないぐらい低い水準となってしまいました。
成長戦略というと、成長カテゴリーに集中投資するという発想はどの政権になろうとそう差はでないと思いますが、むしろ地方主権に構造改革することや、教育を再建していくことも日本の重要な成長戦略だという視点で見ていかないと、持続可能な成長を実現することはできないことは間違いないですね。
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この記事へのコメント
3. Posted by foreach_blog_in_blogs 2009年08月20日 11:14
成長戦略と絡めて考えるなら、子供たちが将来実社会で経営資源の一部を担う事を前提として教育というシステムを考えるべきで、テストの点の取り方とか政府を愛する心とかは二の次だと思いますが、なぜか教育事業は内部で自己完結している感じがして、あまり社会とリンクしている感じがしませんね。
せめてお金というシステム、お金が儲かる仕組み、業務組織の仕掛けについて理解するための素養だけは、身につくようにできないものでしょうかね。
2. Posted by 大西宏 2009年08月20日 10:49
> その他の機能をみれば、日本の携帯(ガラケイと若者には呼ばれる)のいいものを、iPhoneが横取りしただけ。
ついでに言えば、売り方も横取りでした。日本の携帯はアイデアも、機能も過優れているとしても、海外市場ではノキアや韓国勢に開発速度や価格で敗れてしまいました。中国で中古でしか売れないようでは企業利益にはなりません。
> 米国等でiPhoneがはやっているのは、これしかないから。
それはないですね。NOKIA、サムスンなどがいろいろな機種を出しています。
ついでに言えば、売り方も横取りでした。日本の携帯はアイデアも、機能も過優れているとしても、海外市場ではノキアや韓国勢に開発速度や価格で敗れてしまいました。中国で中古でしか売れないようでは企業利益にはなりません。
> 米国等でiPhoneがはやっているのは、これしかないから。
それはないですね。NOKIA、サムスンなどがいろいろな機種を出しています。
1. Posted by 胡桃 2009年08月19日 19:40
携帯ってガラパゴス化の典型例としてつねにマーケッターにあげられますが、ほんとにガラパゴスですかね〜?
iPhoneのユーザをみれば日本ではおじさんたちでしょう〜?
若者はメールの入力で使いにくいってことで敬遠ですよね。
その他の機能をみれば、日本の携帯(ガラケイと若者には呼ばれる)のいいものを、iPhoneが横取りしただけ。
米国等でiPhoneがはやっているのは、これしかないから。
あまりに技術ギャップがありすぎて、コンシューマにはいままで見向きもされなかったのでは? 中国では、日本のガラケイが中古でも売れているんですよね〜。
iPhoneのユーザをみれば日本ではおじさんたちでしょう〜?
若者はメールの入力で使いにくいってことで敬遠ですよね。
その他の機能をみれば、日本の携帯(ガラケイと若者には呼ばれる)のいいものを、iPhoneが横取りしただけ。
米国等でiPhoneがはやっているのは、これしかないから。
あまりに技術ギャップがありすぎて、コンシューマにはいままで見向きもされなかったのでは? 中国では、日本のガラケイが中古でも売れているんですよね〜。



