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中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで悲惨な出来事が報道されていますが、ウルムチといえば、辰野株式会社の故辰野元彦副社長を思い出します。同じ勉強会のメンバーでしたが、今年他界されました。生粋の大阪商人の血筋の方ですが、東大ご出身で、温厚で物静かなインテリという感じの方でした。

その辰野さんが、新疆の将来性をいち早く見抜き、社内の反対を押し切って手がけられたのが、ウルムチの地下ショッピングセンターの開発でした。日経ビジネス2008年03月24日号にも、「中国辺境を育む大阪商人」として紹介されましたが、徹底した社員研修を行い、研修を行った社員を各テナントに送り込むという方式で、日本流のサービスを持ち込み大成功させたという話をご存じでしょうか。
当時の中国としては、店員さんから、いらっしゃいませと挨拶をされたり、品選びのアドバイスがあったり、また買わなくとも笑顔でお礼を言って送りだしてくれるというサービスは異例のことだったようです。

最初にウルムチに投資をした外国人、また画期的な日本型経営を持ち込んでビジネスを成功させたことで現地では有名人だそうで、98年にはウルムチ市から名誉市民の称号を授与されています。NHKだったでしょうか、このショッピングセンターを取り上げたドキュメンタリーを組んでいたのを見たことがありますが、社員の人たちが日中友好の社歌を合唱し、明るく振る舞う姿が印象的でした。
辰野株式会社海外事業部アジア開発部

さて、新疆ウイグル自治区に辰野さんが投資されたのも、その潜在成長力を読まれてのことだったのでしょう。新疆ウイグル自治区と言えば、中国の最西部に位置しており、さぞかし辺鄙な地域を連想してしまいそうですが、かつてはシルクロードの交通の要として発展し、現在も石油と天然ガスの埋蔵量が豊富な地域です。
多数の少数民族がおり、その最大を占めているのがウイグル族ですが、人口の4割を占める漢族が政治また経済を押さえており、今回騒動が広がったのも、おそらく漢族支配への反発があってのことだと思います。

また、新疆ウイグル自治区に数十億ドルかけて建設されたパイプラインは、ガス資源を4000キロ離れた上海などの沿岸都市に送り出しており、この地区の治安に中国当局が神経質になることも容易に想像されます。
辰野さんのショッピングセンターが成功すると、すぐさま漢族の資本が同様のショッピングセンターを開発し、辰野さんのショッピングセンターから社員を引き抜くという強引なこともやっていたようです。まったく抜け目がありません。

今回、今分かっているだけでも150人を超す死者がでて、また多数のけが人がでた事件を辰野さんならどのようにお感じになったのかと思うと、心が痛みます。

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