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高速のサービスエリア、あるいは道の駅で生キャラメルがちらほら売られはじめたと思っていたら、あっという間に広がり、今やどこでも生キャラメルがあるという感じになってきました。
花畑牧場の田中義剛さんがブレークさせた生キャラメルのブームに乗ろうというのはいいのですが、あまりお客さまが買い求めている姿をみかけません。『花畑牧場生キャラメル』に負けないほど美味しい生キャラメルができたという自信があるのかもしれませんが、ちょっとひと工夫もふた工夫も足りなく、人びとを惹きつけるパワーを感じるものがほとんどありません。やはり、『花畑牧場生キャラメル』ではない特徴、花畑牧場生キャラメルとの違いが伝わらないと厳しいですね。

生キャラメルが雨後の筍のように登場してきてきているのも、設備投資もさほどいらず、製造しやすいということもあるのかもしれません。生キャラメルは家庭でも簡単につくれますからね。
花畑牧場の生キャラメルが登場する20年ほど前になるでしょうか、我が家で奧さんがつくってくれたという記憶があります。ネットでレシピもでているので、試しにつくってご覧になればどうでしょうか。
生キャラメル

しかし、いくら『花畑牧場生キャラメル』のブームがあり、いまだに楽天の通販でも人気が高いと言っても、柳の下にドジョウは二匹いるとは限りません。間違ってはいけないのは、『生キャラメル』だから売れているのではなく、『花畑牧場の』生キャラメルだから売れているということです。

『花畑牧場生キャラメル』は、田中義剛さんご自身そのもの、また田中義剛さんのメディア利用のうまさ、ブランドづくりの装置としての牧場、また北海道という背景など、ブランドとして付加価値をつくる物語りが幾重にも備わっているということです。そんなさまざまなブランドとしての物語りや話題を含めて、『生キャラメル』の商品価値があるということです。

だから、ご当地ならではの違いをだすために商品にどう工夫するか、どんな特別な物語りや話題を編みこむのかが勝負処になってきます。産地ならではのレシピがあってもいいのじゃないでしょうか。意外性のあるレシピ、さらに生キャラメルづくりの達人の職人さん、あるいは主婦が登場するとか、なにかもっと『花畑牧場生キャラメル』との違いが欲しいところです。

しかし、人びとの財布の紐が固くなった昨今の時代の空気を考えると、材料コストがかかり、高単価な生キャラメルで差別化を追求するというよりは、もっとお客さまが気軽に手を出せそうな価格で提供できる商品アイテムを考え直したほうが早そうですね。それに話題はつねに賞味期限がつきもので、いつまでも『生キャラメル』のブームが続くとは限りません。もうピークは過ぎたのじゃないかとも思います。

たかがお土産、されどお土産です。地方の特徴が打ち出せます。たとえ類似品でも、チャレンジしてみようという意欲は結構なことですが、そのあたりもしっかり考えてもらいたいですね。

最近は、東京の情報発信力が落ちてきているように感じます。地方発の商品やコンテンツがたとえ小さくとも光りはじめてきたように感じます。政治の世界では『地方分権』が大きな流れになろうとしてきていますが、もっと地方発の商品やコンテンツが増えないと日本も楽しくありません。
考えてみれば、地方のほうが特色豊かなコンテンツがあるわけで、ブームにあやかるのではなく、地元ならではのオリジナルな新製品や新コンテンツを生産者とともに考え、製品化やマーケティングをコーディネートできる人材が地方からどんどん生まれ育ってくることを期待したいものです。
生キャラメルは、これからの地方発のマーケティングを考えるための、いいケーススタディになると思います。どんどん議論を深めていただきたいものですね。


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