2009年07月03日

セブン&アイHDの厳しい決算

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セブン&アイHDが平成22年2月期第一四半期の連結決算で、純利益が対前年で28.3%マイナスの237億円と大幅減益となったようです。非常に厳しい結果です。
百貨店事業とスーパー事業の不振、赤字を抱えるフード事業が足を引っ張った結果ですが、百貨店での安売り、またスーパーでの価格競争の激化を反映しているのではないでしょうか。百貨店事業やスーパー事業の不振は、これは他の企業も同じような状態で、気になるのは今や収益の大黒柱となっているコンビニエンス事業のほうです。
セブン&アイHD、3―5月期の純利益28.3%減、百貨店、スーパーが大幅減益

コンビニエンス事業で、弁当の値引き販売の禁止や廃棄が問題となりましたが、
そのコンビニエンス事業も、海外も含まれた数字なので、国内がどうなっているのかはわかりませんが、営業収益で対前年16.9%減、営業利益も3.2%減ということですから、コンビニエンス事業にも曲がり角がやってきているのではないかと感じさせます
決算短信では、国内はおおむね好調と書かれていましたが、セブンイレブンは国内の月次情報が一般には公表していないのでなんともいえません。
ライバルのローソンの第一四半期決算は、増収経常増益となりましたが、月次情報を見ると客数の伸びも鈍化しはじめ、客単価も4月、5月と連続で前年割れが始まっており、さらにセブンイレブンにしても、ローソンにしても、6月には関西圏、7月には関東圏の大市場でタスポ効果がなくなり、一段と厳しくなってくるのではないでしょうか。

それより、これまでコンビニエンスは、便利さを売り物に、定価販売でも伸びてきたのですが、この構図も終幕をむかえつつあるように感じます。不況が深刻化し、デフレ圧力が高まってくるなかで、セブンイレブンもついに、コカ・コーラなど、売れ筋の食品、飲料74品目を平均2割値下げせざるをえない状況となってきています。また追加で日用品の値下げも発表されていました。業態を超えた、スーパーやドラッグストアなどとの価格競争の始まりを予感させます。
デフレ不況:再来懸念 消費者、高まる低価格志向 PB隆盛、コンビニ値引き
「定番」値下げ セブン拡大 日用品16品目 スーパーに対抗

日銀はデフレスパイラルの懸念を否定していますが、この1〜3月期には過去最大の45兆円(年率換算)の需要不足を記録し、モノの生産に対して個人消費などの需要が追いついていない状態ですから、価格が落ちていくのは当然です。
さらに、多額の国債発行によって長期金利があがり、最悪の状態となっていくことも懸念されます。

市場の縮小と、デフレが深まってくると、小売業だけでなく、メーカーのマーケティングにも転換が迫られてくることは避けられません。ブランドとしての地位を確立すれば価格が維持できるという構図も崩れてきます。

Googleでアラートを設定しておくと、毎日新製品のニュースが山のように配信されてきます。ちらちらと見ていると新製品が過剰だと感じてしまいます。
なかには新製品としては新しさがなく、苦しいと感じるものも少なくありません。ユーザーをセグメントしすぎ、それでは市場が小さすぎるでしょうといいたくなるようなものもあります。既存品と微妙な違いしか感じないもの、機能を増やしただけ、ちょっとスペックを変えただけという新製品、店頭の棚を取りたいという意図が見え透いたラインアップ拡大など、まだ消費が伸びていたころの発想で生み出されてくるものが多いように感じます。

どんどん品種を増やして、その積み重ねで売上を伸ばすという発想も、そろそろ限界がきているのではないでしょうか。マーケティングにも転機がきているように思えます。新しい市場を切り開けるというものは別として、むしろ品種を絞る、より低価格で利益のとれる商品に置き換えるなど、引き算のマーケティングが必要になってきているのではないでしょうか。まだまだ未消化ですが、そんな気がします。
しかし、市場の収縮、またデフレ圧力を前提とした商品開発やマーケティングって、社内ではなかなか通らないかもしれません。後ろ向きに見えたり、いざ開発するにしても相当のパワーが必要でしょうからね。


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この記事へのコメント

2. Posted by おおた葉一郎   2009年07月04日 10:32
こんにちは、
先日、スターバックスの株主総会で、日本法人の社長が説明していたのですが、個別店での最大の被害(減収)の原因は、100円コーヒーとか、競合店が増えたことではではなく、「インフルエンザだった」とのことです。

今後、大流行した場合は、みなさん家にひきこもって、買い置きしていたカップめんとか食べるのでしょうかね??
1. Posted by 元気の子   2009年07月04日 02:52
価格競争に巻き込まれないためには、やはりブランディングしかないと思います。
ただ、スーパーやコンビニにおいては、業種的にも価格維持のためのブランディングというのは難しいでしょうね。

そういう意味では、百貨店よもう一度!でしょう。
どんなに不況になろうと、デフレになろうと、強気にブランド化、差別化を徹底すれば、何かが見えてくるかもしれません。
どうせなら、世界中のセレブが訪れるような百貨店を目指してて欲しいものです。

さらに、そのブランド力が他の事業部にも波及するようなものであれば最高ですね。
また、そういう方向に力を注ぐことによって、社員もポジティブになり、運を引き寄せるような気もします。
仕事には夢やワクワク感というものがとても重要ですからね。

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