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アキレスのスポーツシューズ「瞬足」は面白いヒット商品です。「左右非対称ソールがコーナリングで差をつける」というコンセプトで、子供に絞って2003年に上市したスポーツシューズですが、いいところを衝いたブランドだと思います。
瞬足レモンパイ(シュンソクレモンパイ) キッズシューズ (子供靴) 左右非対称ソールモデル LEJ486 ピンク
瞬足レモンパイ(シュンソクレモンパイ) キッズシューズ (子供靴) 左右非対称ソールモデル LEJ486 ピンク
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小学校の運動会は直線コースはほとんどなく、「コーナーで差をつける」というコンセプトが共感を呼んで人気となったというのはよく分かります。そして「スタートで差をつける」とか「軽さで差をつける」」などの製品拡張も行われてきました。
アキレス瞬足

その「瞬足」ブランドを伊藤忠が靴以外のマスターライセンス権を取得して他メーカーとサブライセンス契約を交わし、靴下やウェア、自転車などにブランド拡張をはかっていくという記事がでていました。
子供に大人気の「瞬足」、総合ブランドへの挑戦

しかし、この記事でも本当に運動靴以外に広がるのか、きわめて明快な機能を訴求して成功してきたブランドであるだけに、商品が広がるにつれブランドイメージが希薄化してしまう危険性もあるのではないかという指摘がされていますが、確かにその懸念はありますね。

もし「瞬足」ブランドを使うそれぞれの企業が、それぞれのアイテムでより速く走るための機能開発ができ、「差をつける」というコンセプトを広げていくことができれば、「瞬足」ブランドの幅が広がり素晴らしいのですが、逆にあまり関連性のない商品特長しかだせないと、ブランドの性格が曖昧になり、ブランドのパワーを失いかねません。異なるメーカーでそういったブランド管理の視点で製品開発を進めることができるのかどうかは決して容易ではないでしょうね。
D・Aアーカーが「ブランド・エクイティ戦略」で、ブランド拡張に際してブランドネームが傷つけられるという「厄介な影響」を注意しないといけないと指摘していますが同じ懸念です。

まあいずれにしても、成功したマーケティングをどれだけ維持し、また広げていくことができるかを今後ともウォッチングしておきたいと思います。

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