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戦後レジームからの脱却ってつい最近まで言われていたのですが、戦後レジームから脱却しないといけないのは農業ではないかと思います。戦後、GHQが、日本の地主が軍国主義に加担したとかいう難癖をつけて、地主から農地を奪い、小作農家にタダ同然で売り渡して、農地をバラバラにし、農業の小規模化という構造をつくってしまいました。
それが今や農業の産業化を阻む大きな障害になってしまっています。日本の農業を弱体化させ、アメリカの農業の消費地とする時限爆弾をしかけたのじゃないかと疑ってみたくもなる施策でした。
まあ、こちらをどうするかは政治の問題ですが、戦後レジームからの脱却という人たちも農地解放による弊害については触れたくないタブーなんでしょうね。

もうひとつの課題は、農業はリスクの高い産業であり、生産性を上げていくためには、そのリスクをいかに吸収する仕組みができるかが重要な鍵を握ってきます。
農業は、季候の変化や台風などの天災、害虫や病気の被害などの自然環境に左右されます。害虫や病気については、農薬や遺伝子組み換えの技術でリスクを下げようというのがアメリカ式でしょうが、そちらは消費する側の健康のリスクが高く、あまり歓迎できませんし、そういった農産物はグローバルな価格競争に勝てません。
リスクはまだあります。燃料が高騰すれば、一挙にハウス栽培の採算がとれなくなることもありますが、それよりは市場価格の変動というリスクです。豊作になればせっかく育てた作物も廃棄という厳しい事態になってきます。それは小規模な専業農家にとっては農協への借金が増えるだけの結果になります。
短期的な需要と供給で価格が決まる市場に、すべてをゆだねるというのは農業の高いリスクに見合っていません。また市場では形の悪い野菜などは売れません。

そういった、生産のリスク、また市場のリスクを避けることができれば、農業も生産性があがり、安定したビジネスになっていくことができるわけですが、いったいどういった事業主ならそのリスクを負う能力があるのかということになってきます。リスクを避け、さらにどんどん付加価値を追求していくことができる事業主が、きっと新しい農業の事業の担い手になるのでしょうね。

農業が産業化していくためには、生産、加工、販売が一体となった仕組みが必要になってくると思います。そういった仕組みをつくる担い手はどんな産業でしょうか。農協でしょうか。はたまた生産者が自らの手でつくっていくのでしょうか。きっと生産者が加工、販売の仕組みをつくるのは、小さなブランドとしては成り立つ話ですが、産業というには規模が小さすぎます。
そういった規模も持っているというと、きっと鍵を握っているのは流通業だと思います。スーパーとか、コンビニとかの小売り業か、以前ご紹介したような複数の販路をもってリスクヘッジをしている卸業になってくると思います。売れる仕組みから考える、最終のマーケットから逆算して仕組みをつくっていくということですね。
もちろんそういった産地と契約して、生産から加工、販売を一貫して行うという動きは起こってきています。政治は、そういった動きの障害を取り除き、促進する動きにでれば、農業の産業化がきっと実現するではないかと思います。


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