2008年11月26日
このままだと、小泉さんでなく麻生さんが自民党を壊しそう
麻生総理は、2008年度第2次補正予算案は今国会には提出せず、来年1月召集の通常国会に先送りすることを決めたといいます。塩崎恭久元官房長官、渡辺喜美元行革担当相、茂木敏充前行革担当相らの自民党の「速やかな政策実現を求める有志議員の会」からも二次補正案提出を出すべきだという声があがっていましたが、それも聞き届けられなかったことになります。
麻生総理は、景気が第一、100年に一度の経済危機とおっしゃっていますが、どうも思い切りや迅速さ、また切迫感が感じられません。定額給付金に関しても、解散を前提としたキャッチフレーズに過ぎなかったからか、スピードが鍵であったはずにもかかわらず、閣内でも異論がでたり、また所得制限を行うかどうかも、地方自治体に丸投げとなり、丸投げされた地方自治体だけでなく、鳩山総務相からもクレームがでた始末です。
もちろん、定額給付金そのものへの効果については疑問に感じている人が多く、バラマキと言われてもしかたのない政策であることはいうまでもありません。ドイツが打ち出した、「企業に短期間での減価償却を可能とする税制改正、建物のエネルギー効率向上への支援、新車購入での税免除(環境性能の高い車種はより優遇)などビジョンのある経済対策」とは対照的で、「世論調査では、68%がその内容に賛意を示している」といいます。
バラマキ”日本とは大違い 独の“骨太”経済対策の中身
また、ブログ「税理士森大志(もりたいし)のひとりごと」で書かれているように、10月31日から信用保証協会の緊急保証制度が開始されたのですが、どうも様子を見ながら後手後手に回っているという感が拭えません。
何をもたもたしているのでしょうか中小企業は困っています!
前に、保証協会の保証についてこのブログで書きましたが、対象業種を様子を見て逐次増やすと言うようなやり方です。少しずつと言うのは、一番まずいやり方です。
景気が悪くなれば税収が減りますが、手遅れになればますます税収が減ります。
悪循環になります。経済は感情で動くのに、政策が後手後手ではますます不安が募り、財布のひもがかたくなります。
二次補正案を来年に回したのは、かなり政局を意識しての判断ということでしょうが、そうとう国民感情を逆撫でしそうです。
もともと与党は、参院では野党になってしまっているわけで、このねじれを乗り切り、政策を円滑に実行していくためには、民意に問うて民意を背景にリーダーシップを取るのか、あるいは野に下り、次の参院選にむけた立て直しをはかるかの選択肢しかなかったはずです。
ずるずると解散を引き延ばせば伸ばすほど、これといった景気対策がないままに、失業、倒産が増加し、さらに景気の悪化が進んで、国民の支持を落ちるという悪循環に陥ってしまいます。
麻生政権を保つためには、あるいは解散総選挙で民意を問うためにも、第二次補正予算を今国会で提出することが不可避であったはずでした。それが正当なものであり、国民の支持を得るものであれば、民主党も反対しようがありません。
28日に、党首討論があるそうですが、どうも麻生さんは敵を民主党だと考えているとしか思えない発言や態度が目立っていますが、麻生総理がむかうべき敵は民主党でなく、経済危機であるはずです。
こうなるとさらに、解散総選挙も難しく、選挙を行えば自民党が驚くような少数野党化するという事態も現実的になってきたように感じます。それはよほど民主党が命という人以外は、誰も望んでいることではないのではないでしょうか。
自民党が敗北すると、一挙に政権再編の流れがでてくるかもしれません。このままでは自民党の分解ということも十分想定されます。
自民党は、すでに公明党との連立のカードは切っており、もはやかつてのように社会党を飲み込み村山政権を誕生させるといったウルトラ手段も取りようがありません。
まあ民主党も人材不足の不安を抱えており、それぐらい人材補強しないと政権を維持できないかもしれませんが、多くの国民が望んでいるのは、緊張感があり、政権交代可能な二大政党制によるダイナミズムであり、官僚主導から政治主導に移行する政治のパワーアップのはずです。
二次補正案の先送りで、世論がどう動くかですが、相当厳しいものが予測されます。ネットに書き込まれたコメントが世論の代表性があるとは思いませんが、Yahoo!ニュースの記事に書き込まれたコメントから想像するに、そうとう酷いことになるのではないでしょうか。
2次補正先送りを決定=通常国会召集、1月の早い時期−麻生首相
もう遅きに失したかもしれませんが、麻生総理には、ぜひ骨太のビジョンを描いて、この難局を乗り切るシナリオを描き、そのシナリオのもとにリーダーシップを発揮して欲しいものです。


