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「ネット広告によるブランディング効果3つの法則とは? マイクロソフト、ヤフーらが検証」というCNETの記事タイトルに釣られて読んでしまいました。中味は、たんに「ネット広告の効果についての調査」でしかありません。どこがブランディング効果なのかさっぱり読み取れません。それにPDFをダウンロードすると4月にリリースされていたものなので、なぜ今頃記事になるのかも不思議です。
ネット広告によるブランディング効果3つの法則とは? マイクロソフト、ヤフーらが検証

ネット広告効果3つの法則と書いただけでは、注目されないので、わざわざ「ブランディング効果」とやってしまったということでしょうか。
もちろんすべてのコミュニケーションはブランド価値を高めるためにやっていると言ってしまえばそうかも知れませんが、それでは身も蓋もありません。共同研究なので、赤信号みんなで渡れば怖くないということでしょうか。それこそ錚々たる参加企業ですが、それぞれの企業の信頼性やブランドが傷つくんじゃないかなと、人ごとながら心配します。いずれにしてもあまり健全とはいえないですね。

さてブランディングのほうですが、こう消費が冷え込んで、再びすさまじいデフレ圧力がかかってくると、マーケットを押さえていないブランドはどうしても価格競争に巻き込まれてしまいます。
販売が伸びず、価格が下落してくると経営的にも厳しくなることは言うまでもなく、しかも価格が崩れれば崩れるほどブランド力は落ち、さらにまた価格が崩れるという悪循環にはまってしまいがちです。そんな蟻地獄に陥って危機に瀕した事業の立て直しをやったことがありますが、いったん価格が崩れ始めると、根本的な戦略転換、発想の転換をしないと難しいですね。ブランドの再構築、いったい他のブランドとは何が違うのかをしっかり定め、さらにマーケティングの4P(商品政策、価格政策、流通政策、広告販促政策)なり、4C(顧客価値、顧客コスト、顧客利便性、コミュニケーション)の中味を変えていかないとそんな蟻地獄からは抜け出せません。
それができないままに、販売量を求めるとどんどん価格が下落していくので、無理に無理を重ねたコストダウンをするのですが、それが食品業界などで見られるように思わぬ落とし穴にはまってしまうという結果にもなりかねません。
大胆に言い切ってしまえば、ブランディングは価格をキープする、できればプレミアム価値をつけていく戦略であり、そのためにはカテゴリートップでなければ価格キープもプレミアム価値も実現できません。
同じ土俵で競争している限りは、その土俵を支配しているトップブランドを切り崩すのは至難の業です。だからブランドの新しいポジションをつくり、差別化をはかり、新しいカテゴリーを創造していくということになります。
ブランディングって、事業の死活問題だと思うのですが、それが広告でどうなると言われても、ちょっとピンときません。

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