株価の動きを見ていると本当に投資家の心の動き、不安と希望、短期的な市況の読みと各国の政府の動きで大きく動き、報道もそんな動きに釘付けです。
しかし、それらの短期的な動きだけに目を奪われていると、先が見えなくなってしまい、さらに消費者心理だけでなく、ビジネスのエネルギーも冷えてしまいかねません。というか複雑な渦の変化に酔ってしまい、本当は今なにをなすべきかを見えづらくしてしまいます。そうなるとさらに心理が冷えるという負のスパイラルに墜ちいってしまうことになります。
自動車産業についても悲観的な報道が目立ちますが、ガソリン高で自動車市場が冷え、さらにそこに金融危機が襲い、消費者心理が冷え込んだだけでなく、ローンも組めず、世界の自動車市場がさらに厳しい状況になってきていることは間違いありません。そのなかでトヨタは目標台数を修正しないと強気です。短期的には日本ブランドの自動車産業も販売台数の対前年割れもとなるでしょうが、逆に世界市場でシェアを伸ばす機会も同時に訪れてきています。クライスラーとの合併を求めていたGMはついになりふりかまわず、フォードに合併を打診したそうです。
もうすこし先を見ると、おそらく世界の自動車市場から、かつて英国がそうなったように、アメリカが脱落する可能性が極めて高くなってきているということのほうが重要です。市場の成長が止まると、かならず競争が激化し、弱い企業が淘汰されていきます。
経済が減速し,市場が冷え込んでくると、市場のパイを奪い合う競争が一段と激しくなってくることだけは確実です。これは国内でも同じです。厳しいことですが、それが市場の現実です。
だからまずは競争戦略を固めることです。まず手をつけることができるのは営業力を強化していくことでしょうが、それだけではガチンコ勝負となり、激しい価格競争に巻き込まれます。
むしろ、自らの強味を再構築して、独自のポジションを深めること、さらに自らの強味を生かせる分野を広げていかないと先が見えてきません。日本のビジネス風土として、というか日本人の心理の特徴でしょうか、自らの弱みを挙げることは容易で、それを改善するというのは得意ですが、自らの強味や市場機会を見いだすのはどうも得意ではないようです。
マーケティングでSWOT分析というのがあります。強味(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Oportunity)、脅威(Threat)をリストアップし、本質的な要因だけに絞り、それぞれを掛け合わせてどのような戦略があるかということを考えるという手法ですが、こういった時代には、まずどのような機会があるのか、その機会を捉えるにはなにが強味にできるか、またその強味をさらに深めるにはなにをなすべきかをまず考えることから始めることを強くオススメします。市場はポジション獲得競争とビジネスのしくみの変革を求めてくる時代に突入していくのですから。照準さえ定まれば、克服すべき弱みや、どのような脅威に備えないといけないのかを発見するのは得意な人が多いのではないでしょうか。
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考えると不安になってきます