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日本の食糧自給率が低く、問題だという議論が生まれてきています。本当にそうなのでしょうか。この点を 野口悠紀雄教授がマスコミの報道が「政府の宣伝文句に何の疑いも持たず、受け売りで報道している」というひとつの例として挙げていらっしゃるのが食糧自給率の問題です。
「食料自給率40%」の虚構さえ見抜けぬマスメディアの不勉強

政府や与党だけでなく民主党もこういった報道に影響され、食糧自給率を問題にしているようですが、もうすこし事実をしっかり見ておく必要があります。
まず食糧自給率が40%というのは、あくまで「カロリーベース」だということです。なにが違うかというと、鶏卵の96%は日本で生産されているのですが、カロリーベースの食糧自給率でいけば、9%となってしまいます。それで自給率を上げるというと飼料を国内で生産するしか手立てがありません。ちょっと変だとお感じになるのではないでしょうか。
食糧自給率に関しては、野口教授が紹介さている(財)食生活情報サービスセンターの「食糧自給率とは何ですか」に詳しく書かれていますので参考になると思います。
「食糧自給率とは何ですか」

この「食糧自給率とは何ですか」を見ていて分かることは、日本は飼料を海外に大きく依存していることが、食糧自給率を引き下げている原因だということがわかります。国際比較は、カロリーベースではなく、穀物自給率で行われるということですが、主食では日本も60%と食糧自給率は比較的高いのです。しかし飼料を含めて重量で計算すると、27%という低い率になってしまいます。
しかし、いかに高騰してきたとはいえ、主食用の米や小麦やトウモロコシなどとは価格が違います。さらに飼料と最終的に私たちが購入する牛肉や豚肉などでは付加価値が違ってきます。
そういった観点では、生産額での自給率も併せて見る必要がありますが、平成15年の生産額での見た食糧自給率はなんと70%という高い数値となっています。
重量で見ても、日本で消費されている牛肉の39%は日本で育てたものですが、カロリーベースで行けば10%に過ぎません。参考前に各品目別の自給率(重量)と飼料自給率のかけ算でカロリーベースの自給率がでますが、「自給率とはなんですか」に掲載されていた畜産物の表を掲載しておきます。
こうやって見ると飼料を国内で調達できるかどうかに食糧自給率の問題の本質があることが浮き上がってきますね。

畜産物のカロリーベース自給率(平成15年度)
単位:%
  品目別自給率× 飼料自給率= カロリー自給率
牛 肉 39 26.2 10
豚 肉 53 9.7 5
鶏 肉 67 9.7 7
鶏 卵 96 9.7 9
牛乳・乳製品 69 42.3 29
 





野口教授も懸念されているように、食料自給率が低い原因が議論されず、なにか意図的に「一部の農産物に対する「非常識なほど高い関税率を正当化する社会的雰囲気を作るためのものなの」(野口教授)なのかという疑問を持ってしまいますね。


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