歴史は繰り返すといいます。中国の粉ミルクにメラミンを混入させ、多くの乳児が腎臓結石となり、9月12日から17日午前8時までに治療を受けた乳幼児は6244人で、うち158人が重症に陥り、3人が死亡したと報道されています。
「粗悪な原料乳の質をよく見せかけるため、原料乳の生産業者が毒物を混入したことが原因だった」ということですから、儲けのためには手段を選ばないという、モラルハザードによって引き起こされたとんでもない事件です。
乳製品製造業の管理強化へ 消費増で混乱の現場にメス

この中国で起こった悲惨な事件の報道に触れると、どうしてもおよそ半世紀前の1955年に起こった森永ヒ素ミルク中毒事件を思い起こしてしまいます。詳細はウィキペディアにでていますが、1万3千名もの乳児がヒ素中毒になり、130名以上の中毒による死亡者がでたというとんでもない事件でした。患者数、死亡者数からいかに規模が大きく、衝撃的な事件であったかを想像していただけるものと思います。
森永ヒ素ミルク中毒事件

この事件も、乳製品の溶解度を高めるために使用した添加物が、工業用のヒ素を触媒にして作られた化合物で、その添加物にヒ素が混入していたために起こった点でも、効率にばかり目がいき、安全性を軽視したとう点で、今回の中国の粉ミルク事件と近いものを感じます。当時の森永も、中国の「三鹿集団」も添加物の検査や製品の安全性の検査を行って行っていなかった点も共通しています。

また、昨今は日本では母乳を重視するようになっていますが、当時は、当然広告の影響ですが、今回の中国と同じように、粉ミルクのほうが栄養価が高いという消費者意識があったことも似ています。
この森永粉ミルク中毒事件が起こったのは、まだまだ製造者責任という概念すらなかった時代でしたが、その点でも現在の中国も日本の半世紀前とかわらないのかもしれません。当時の日本も戦後の貧しい時期から高度成長期を迎えていたので、時代背景も似ています。世界の工場として経済成長を遂げてきた中国ですが、中国製品、中国ブランドが世界で市民権を得るためには、まだまだ時間がかかるのでしょう。

この森永ヒ素ミルク事件と、中国でのメラミン混入事件とで一点だけ違う点があるとすれば、森永ヒ素ミルク事件は裁判が長期化し、森永側が裁判の過程で責任を認めたのが15年後ですが、中国ではすぐに逮捕者がでたという点でしょうか。

その後、2000年にも、雪印乳業の大阪工場で病原性黄色ブドウ球菌が増殖して毒素が発生し、中毒認定者が1万人を超える戦後最大の患者が発生したことも記憶に残る事件でした。牛肉偽装事件も重なって、当然ながらブランドイメージが大きく損なわれ、市場から淘汰され、雪印食品の解散、各事業の分割譲渡に追い込まれるという出来事もありました。

安全で安心して暮らせる社会づくりのなかで、食の安全も重要な課題ですが、食品偽装問題や三笠フーズの事故米事件を見てみると、時代が後退してしまったのかと残念でなりません。

食の安全という問題では、厚生労働省と農林水産省との二重行政による歪みも残っており、福田総理の構想の消費者庁の機能がどれだけ果たせるかに期待するということになるでしょうか。
ただ、食品添加物のなかには、法的には認められ、こういった大きな中毒事件とならなくとも、生産や流通のコストを優先してグレーなものも数多く使われているのが現状です。そういったものへの政治からの規制はなかなか進みません。買い手の意識で淘汰されるということを待つしかないかもしれませんが、自衛のためには、食品を購入する際には、成分表示を一度眺めてから購入するという習慣を身につけることをおすすめします。

バナー←クリックありがとうございます。よろしくお願いします

育ち盛りのお子様のいらっしゃるご家庭に特におすすめしたい、おいしくて安全で安心できるハンバーグです。
マザーランドファームのナチュラル&オーガニックハンバーグ