2008年07月19日
視点によって評価が違うiPhone
iPhoneで、フラッシュバックのように記憶がよみがえったのは、1994年に神戸で開催された第4回のTEDでした。このTEDで衛星回線を通して東京会場のハービー・ハンコックと神戸会場の小曽根真によるピアノのデュエットというイベントがあったのですが、このTEDでジョンスカリーが、本当は神戸に来てプレゼンテーションするはずだったのが来日できず、やはり衛星回線を使って紹介したのがNEWTONでした。気負ってプレゼンテーションを始めたものの、なんとそれがまともに作動しなかったのです。当時の混乱したアップルを物語るような出来事でした。
しかし時代も変わり、iPodでポータブルオーディオの世界を制し、さらにiPhoneによって新しいビジネスにチャレンジを始めたアップルですが、このiPhoneに対しては評価がずいぶん分かれています。きっとどの視点から見ているかで評価が変わってきているように感じます。
NTTドコモからドワンゴ顧問に転じた夏野剛氏と、ニワンゴ取締役の西村博之氏とのiPhoneについての短い対談が象徴的です。ひろゆき氏は携帯として使いづらくすぐに消えると終始否定的で、ビュワーとしては最高に面白いという夏野剛氏は「日本のキャリアやメーカー、携帯電話開発にたずさわる人間は真摯(しんし)に、なんでこれがアメリカから出てくるのかということを考えなくてはいけない」とiPhoneの発想を評価して平行線を辿っています。
元ドコモの夏野氏、iPhone早速入手 ひろゆき氏は「電話として不便」
iPhoneを携帯として見ると、日本の携帯文化になじんでいません。ケータイ向けサイトは見れないし、メールは絵文字は打てず、絵文字の入ったメールが来るとそれが記号になったり空白になってしまいます。
その変わり、普通のWEBはキレイに見えるし、ショートメールはやりとりしたメッセージがチャットのように表示され面白いのです。
日本語の入力も日本の携帯と同じようにテンキーから入力しようとすると、とんでもないことになり欠陥商品だということになります。しかし入力をQWERT配列のキーボードで、PCのようにローマ字入力するとまともに作動するのですが、それらがiPhoneがPC寄りだという特徴を物語っているようです。
それでも日本語変換は、初期のころのマックの日本語変換ソフト「ことえり」が酷く、「お馬鹿さんマック」と呼んでいましたが、それに近いですね。ATOKと組めよといいたくなります。
さらにiPhoneのアプリを開発しようとしている人たちは絶賛しています。なかには今世紀の歴史に残る名器と言う人がいるようですが、名器と言われるほどには機能がこなれていません。インターネットマシンとしてみても、これで名器だと言われるとちょっと待てよということになります。キャズムを超えろの和連和尚さんのご指摘が詳しいですね。
iPhone 3Gはインターネットマシンとして見ても微妙? ガラパゴス・ケータイはやっぱりすごかった
そういった欠陥はあっても、iPhoneは日本が育てたケータイ文化とはあきらかに違う存在です。日本のケータイは、機能を積み重ね、デザインのバリエーションをつくって、独特の発展をしてきました。
しかし、開発やマーケティングに携わっている人にとっては、こういった製品開発やマーケティングがなぜ日本でできないのだろうかという夏目氏と同じ思いの人も多いのじゃないでしょうか。
便利な機能を持ったいい製品がどんどん開発され、多くの携帯が市場に登場してきて、ちょっと話題になっても、すぐにまた新しい携帯に話題が移ります。まるで消耗戦のような開発とマーケティングを繰り返している日本のメーカーやサムスンなどのアジア型マーケティングとは、あきらかに異なるマーケティングをアップルは成功させています。
競争の激戦区で、差別化されたポジションをうまくつくりました。アル・ライズは、新しいポジションをつくって、それがなになのかをコンシューマーの頭の中に言葉で刻み込んだら勝ちだと言いましたが、iPhoneは、シンプルなデザイン、指でタッチする操作の面白さなどのイメージを人びとの頭の中に刻み込みました。
APPSTOREも特に新しい発想でもなく、製品も超革新的だとは思えません。しかしあきらかに異なる切り口で開発やマーケティングを展開し、それなりに面白い「体験」を提供したことは評価できるように感じます。
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1. iPhone3Gは「通話革命」だ・・他 [ Macとえいちやin楽天広場 ] 2008年07月21日 15:05
こん○○は!!ホイヤーです。本日の更新は 「294秒で分かるiPhoneの初期設定」と「視点によって評価が違うiPhone」と「iPhone3Gは「通話革命」だ」他をご案内いたします。○アンクル・ホイヤーの独り言・・。 おひさしぶりですー。あついねー。 iPhoneは いつになっ...
この記事へのコメント
1. Posted by serendipity_love 2008年07月19日 11:21
はじめまして。いつも愛読させていただいています。
マーケッターでありAppleユーザーでありiPhone購入予定です。
今まで読んだiPhoneの記事の中で、一番私の気持ちに近い言葉が言語化されている記事です。
ブルーオーシャン戦略のように見えて、実はレッドオーシャンを領域を無価値化する可能性のあるiPhoneの大きな視点の戦略は、全社を取りまとめる事のできる人の出現がないと難しいと感じています。
全社を取りまとめる事のできるのは、Appleのように最高責任者でないとダメなのか?ここは、考え中ですが。
マーケッターでありAppleユーザーでありiPhone購入予定です。
今まで読んだiPhoneの記事の中で、一番私の気持ちに近い言葉が言語化されている記事です。
ブルーオーシャン戦略のように見えて、実はレッドオーシャンを領域を無価値化する可能性のあるiPhoneの大きな視点の戦略は、全社を取りまとめる事のできる人の出現がないと難しいと感じています。
全社を取りまとめる事のできるのは、Appleのように最高責任者でないとダメなのか?ここは、考え中ですが。
2. Posted by iPhone Love 2008年07月19日 13:54
×名器
○名機
では?
○名機
では?
3. Posted by macindog 2008年07月19日 15:19
初めまして。
今のiphoneに関する評判を聞いていると、
2001年当時のipod出現時のときにそっくりだと思います。
賛否両論、喧々諤々。
そこから、Appleは音楽業界の色を塗り替えました。
実は、音楽業界だけでなくフラッシュメモリーを牽引し、
半導体業界にも多大な影響を与えました。
今度は、携帯業界にどんなインパクトを与えるのか。
ただの野次馬としては非常に楽しみです。
今のiphoneに関する評判を聞いていると、
2001年当時のipod出現時のときにそっくりだと思います。
賛否両論、喧々諤々。
そこから、Appleは音楽業界の色を塗り替えました。
実は、音楽業界だけでなくフラッシュメモリーを牽引し、
半導体業界にも多大な影響を与えました。
今度は、携帯業界にどんなインパクトを与えるのか。
ただの野次馬としては非常に楽しみです。


