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夫婦げんかは犬もくわないというのは、ケンカしていてもやがて仲直りするからまともに考えるのが馬鹿馬鹿しいということですが、クリエーター同士のケンカは、どうはいかないようです。

槇原敬之さんの「約束の場所」の歌詞の一部が、松本零士さんから「銀河鉄道999」のセリフの盗用だと非難され騒動になっていたのは記憶のなかからほとんど消えていました。しかし非難された槇原敬之さんが逆ギレしたのか、名誉毀損の賠償を求め法廷闘争に持ち込み、直接対決となりました。
まだやっているのかというのが普通人としての感想ですが、クリエーター同士のプライドと意地を賭けた執念というか、持ち込まれた裁判官も大変です。
法廷で火花散った!松本零士VS槇原敬之

特許では、まったく知らなかったといっても先に出した方が勝ち。著作権でも同じ事がいえるのでしょうが、まあ普通なら、松本さんも別に告訴したわけでもなく、オリジナルで発想したけれど、結果として似ているといわれることはご理解いただきたいと謝って、シャンシャンというのが普通の世間の話ですが、お互いプライドと意地を張り合うところがクリエーターと言うことでしょうか。

野暮のようですが、「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞が、「問題の歌詞は、仏教の『因果応報』の教えに基づき、『あきらめずに時間をかければ、夢はきっとかなう』というメッセージを込めて自分で考えた」そうですが、そういえばそう解釈できるような気がするだけで、「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というセリフもなんだか意味がよくわからないから、もうどうだっていいのじゃないかと思いますが、どうなんでしょうか。

「夢」と「時間」、あるいは「裏切る」を組み合わせる発想が特別なものかどうかも怪しく、ちょっと盗作だと言うのも無理がある気がしますが、それよりは、法廷がどのような決着つけるのかのほうが興味深いですね。
本当なら、法廷などでてやるよりは、二人でとことん旨いモノを食って、酒でも酌み交わして話し合ってみるほうがはるかに粋だと思うけれど。『因果応報』をもちだすなら、色即是空、空即是色というふうに、こだわらない広い気持ちがあってもいいような気もします。

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