
昨日の日経で、日本版の政府系ファンド創設を目指す自民党国家戦略本部が、年金積立金の一部を受託して運用する構想を報告したものの、自民・政府内で元本を損なう恐れがある積極運用への慎重論も根強いという記事がありました。
積極運用がどうのこうのと言う前に、運用に慎重であれ、現在は天下りの人たちが運用しており、そちらのほうがはるかに危険かもしれません。
日本版政府系ファンド検討報告、年金原資に賛否
それよりも前に、この年金積立金と称するものの実態はそうとう怪しく、実際には国債や国債もどきの財投債を発行して掻き集めたお金だそうで、それを年金積立金管理運用独立行政法人という天下り団体が運用しています。
公的年金の運用は危ないか?へのお答え(貞子ちゃんの連れ連れ日記)
その運用で、平成17年度は赤字がではじめていたことを、このブログで取り上げ、黄色信号が点滅しはじめていると書きましたが、想定した以上に損失がでて、平成19年度の運用分で5.8兆円の赤字がでたそうです。
年金運用損、過去最悪の5.8兆円 昨年度世界的株安で
積立金運用のこれまでの累積収益は7.4兆円とプラスを維持しているとはいえ、平成19年度の第四四半期の3ヶ月だけでも5兆円程度の損失を出しているので、平成20年度には累損がでるということになりかねないように思います。
このもともと年金積立金管理運用独立行政法人は、グリーンピアで赤字を出した天下りの人たちが名称を変え、横滑りしてきた組織です。グリーンピアで年金を食い物にして、さらに資金運用で累損を出す事態になるとその天下り法人はなんなんだと思ってしまいます。そういった人びとに資金運用をさせることはどう考えてもリスキーであり、傷が浅いうちに、はやく解散させないと大変なことなりかねないかもしれません。舛添さん、どうするのでしょうか。
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現場では、キャリア以外のノンキャリの天下りが、生産性の低下、停滞、プロバー社員の士気を奪い、社会全体の生産性を表面数値以上に大きく、低下させています。経済学会の硬直的な研究姿勢も変革され、官僚のお抱え学者を淘汰する力もまたインタネットの発展にかかっています。出版、広報、メディア部門の生産性がジャーナリズムを超えている現状では、Wikiやはてな、Opensouseプロジェクトというネット上の知の集積、交換、分析、等が、これからの新の「公共性」、としてとても重要と思います。いまや、インターネットが官僚、政治、学会、出版メディア界を席巻し、個人の可能性としてされに成熟することが求められます。