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さて皆さまは、新デザインと旧デザインのどちらが好きですか。なにかのテストとしても使えそうです。

旧新





ドコモのロゴタイプ評価のアンケート結果がC-NEWS生活者情報マーケティングデータで紹介されていますが、本当に気の毒な結果でした。

[NTTドコモの新コーポレートブランドロゴ 受け入れてもらうために越えるべき壁は多い

新デザインと旧デザインで、どちらが好きかという問いに、旧デザインとした人が82%で、新デザインを好きとした人は18%。どちらのデザインのついた携帯電話機を購入したいと思うかという問いにも、旧デザインとした人が49%で、どちらともいえない人が32%で、やはり新デザインとした人は18%でしかありません。旧デザインはかなり優れたデザインなので当然の結果かもしれません。

ドコモのロゴタイプデザイン変更に関しては、デザインそのものにも個性がなく、また新鮮さに欠け、疑問に感じることが多く、さらに新ロゴタイプ発表 から店舗への展開のタイミングのズレなどがあり、どんな事情があったのかはわかりませんが、少なくともプロが介在した仕事とはとうてい思えないものでし た。

ドコモはロゴタイプも小さくなりました
ドコモは新旧ロゴタイプが混在していると思ったら

こういったデザイン調査をすると
一般的な傾向では、新しいほうが高い支持を得るものですが、
これほど酷い結果はこれまで経験がありません。調査の方法の是非を問うレベルのでない結果であり、おそらくこのロゴタイプ選定時に消費者調査をしなかったのでしょう。ブランディングやロゴタイプデザインの失敗事例として、歴史に残るのではないかと思います。

デザインを選ぶというのは案外難しいものです。こういったロゴタイプデザインを開発する際は、かなりの点数のデザイン案からスクリーニングをかけ、候補案を絞り、消費者調査にかけるのですが、いろいろ落とし穴があります。

まず
社内や関係者が候補として選んだものがいいとは限らない
ということです。社内で選考漏れした案で、中立な外部としての意見で候補案に復活させたもので、調査してみるとトップ評価になったという経験も幾度もあります。社内や関係者で選考する際には、なにか思い込みみたいなものが働くからでしょうか。スクリーニングの段階で社外の中立的な立場の人の意見を聞いてみるべきです。

つぎに
トップの方や役員の方がいいと言った案でまともな評価を受けるということはほとんどありません
それはトップマネジメントに携わっているような人は、普通の人たちの生活とはかなりかけ離れた生活をされているからでしょう。
トップのかたは、よほどの目をもった人でないとデザインに口を出すなです。

さらに、
候補案だけで評価というもの危ないのです
最低限、旧デザインとの比較は必要です。候補案がいずれも魅力が乏しく、不毛の選択だということもあります。だから、人気のある他のデザインと比較して評価してもらうということも重要です。それでデザインのパワーを推し量れます。

これはロゴタイプデザインに限ったことではありません。パッケージデザインについてもいえます。新製品のどのデザインもぱっとしないという企業もありますが、デザインの開発や選考の方法がまずいのでしょう。

ドコモさんは、屈辱的な結果がでているロゴタイプをどうするのでしょうか。なんとか、やりようはあると思いますが、よほど発想を転換しないと解はないでしょうね。

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