このところ、積極的にテレビに出演されている竹中さんが、政府の発表した骨太方針に経済政策がなく、財務政策だけに終わってしまっているという苦言を呈していらっしゃいますが、その通りだと思います。
しかし、その割に竹中さんからこうすればという問題提起はなく、原油高、資源高は、交易条件が悪化させ、貧乏になっていくことを理解しないといけない、我慢しろとおっしゃっているだけですね。

輸入する石油や資源はどんどん価格が上がり、日本が輸出で強いデジタル家電などはどんどん価格が下がっていく分野ですから、交易条件が悪化するのは、確かにしかたありません。交易条件の悪化で、年間で25兆円程度が、今の原油高の勢いではそれ以上に、海外に流出していってるのですから、その分日本は貧しくなっているということです。最近、GDP(国民総生産)よりは、体感する景況に近い指標として交易利得(損失)を加味したGNI(国民総所得)が注目されてきたのもそんな背景があるのだと思います。

そこまでは誰にもわかることですが、弱い立場の人がインフレで経営や生活が厳しくなってもしかたないと受け取れる発言があっただけで、問題はそれが、輸出を中心とした企業では影響はほとんどなく、ほとんどが国内産業と家計の負担になってしまっているという現実はおっしゃらない。
貧乏になっていくのを耐えるという心構えはいいとしても、それがどんどんGDPのほぼ6割を占める国内消費を悪化させ、国内経済の元気をなくし始めてきているということはスルーですか。

高速道路を安くするとか、いろいろインフレに対する手当の方法はあるでしょうが、経済政策についてもっと議論が必要というなら、いっそ金利引き上げをテーブルにのせればと思いますね。
金利を下げ、銀行を救ったのですが、さらに経済対策ということで金利が下がったままですが、安い円を借りて、投機に使い、金利差で儲けるという温床になっているのですから、自らの首を絞めているということでしょう。
さらに、金利が上がると間違いなく円高になります。円高になると原油についても、資源にしても、輸入品の価格が下がり、インフレが緩和されます。円高は、輸出産業にはリスクですが、国内産業や家計にとっては恵みの雨だということです。
金利引き上げにしても、円高にしても、もとろんそれで困る人も、それで助かる人もいるわけで、その功罪を整理して議論すればいいのですが、現状では金利引き上げは景気を悪化させる、円高は輸出の足を引っ張るという側面だけが報道されるマスコミもどうなんでしょうね。

ついでに、円安になると輸出がダメージを受けるということですが、日本の輸出企業は、海外生産を含めた円高リスク回避のメカニズムを持っており、急激な変化でなければ問題はないはずです。
まあもっといい知恵があるのかもしれません。きっとあるのでしょう。ぜひ竹中さんには、解説するだけでなく、知恵を出してもらいたいものです。


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