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米国産牛肉輸入再開で国内が騒然とした韓国。日本ではもうお目にかかれない鉢巻きに拳をあげた人びとの反デモがあり、まだ日本よりは元気なんだと関心もしましたが、実は韓国は経済が急速度に悪化しています。だから米国産牛肉に拳をあげた人びとの不満は、おそらく牛肉問題だけでなく、経済の悪化に対する相当な不満が背景にあるのでしょう。

日本は資源の高騰によって、2008年の第一四半期で、年換算25.9兆円の勢いで、海外に所得が流出している状態です。それが家計や国内産業を痛めており、GDPで発表される景気とのギャップを感じる原因となっています。

韓国はもっと酷い出血状態のようです。韓国は輸出の主力が半導体・液晶パネルなどに偏っています。もっとも価格下落の激しい分野です。韓国で一人勝ちのサムスンは、欧米で、半導体や液晶薄型テレビ、また携帯電話などで華々しく日本企業を追い越して成長しているのですが、内容はかならずしもいいとはいえません。

実は部品のほとんどは日本からの調達に頼っている状態で、ご存じのように、この業界は川上の素材や部品と、川下の流通やアフターサービスは儲かっても、最終製品を売るメーカーは儲からないというスマイルカーブの世界ですから、サムスンが伸びると、日本の部品メーカー、素材メーカーが儲かるという構図です。

さらにそこに資源高が襲い、経常収支も赤字に転落、実質国内総所得(実質GDI)もマイナス成長を記録し、体感景気がどんどん悪化してしまいました。物価高と雇用の悪化で人びとの先行き不安も高まってきているようです。
経済の立て直しに期待して李明博大統領が選挙で圧勝したわけですが、就任後に経済がさらに悪化して、人びとの期待を裏切ってしまう結果となりました。

そこで起死回生の手を求めて、15人の有識者で構成する大統領の国際諮問国際諮問団の1人に、竹中平蔵・元経済財政担当相を招聘したということですが、郵政民営化程度の改革で立ち直るとは到底思えず、どうなんでしょうね。
韓国:竹中氏のお知恵拝借 李大統領、国際諮問団に起用

君子危うきに近寄らずといいますが、夢を再びで引き受けるということでしょうか。お手並み拝見ですが、切り込み隊長もかなり辛口で、「溺れる者が藁と共に沈没」というのはずいぶん手厳しいですが、まあそういうことでしょう。
溺れる者が藁と共に沈没で(藁)「韓国大統領、竹中氏を助言役に」


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