2008年05月12日
町村さん、道路はつくって増税?
いやはや町村長官の発想には驚きました。
道路特定財源を10年間維持するという「道路整備費財源特例法改正案」を、今年度の予算執行のための暫定措置で法案を通すけれど、閣議決定で一般財源化を担保するから採決させてくれというのが政府、与党の主張だったはずなのですが。町村長官は違うようです。
「5月13日に衆院で3分の2を発動せざるを得ない。道路財源を確保するというのが国民生活に責任を持っている方々の意見だ」そうで、さらに暫定税率が一般財源化されれば、その財源で新幹線の札幌延伸にも使えるようにしたいそうです。
折しも、朝日新聞に「地方有料道、6割が赤字 76%が需要予測下回る」という記事がありましたが、需要予測とは名ばかりで、計画を強引に押し通すための、官僚や役人の人たちが鉛筆なめなめして作文することが常態化しており、「国民生活に責任を持っている方々」なら、まずはそれらの計画の妥当性から見直すべきでしょう。
さらに「温暖化対策上、今の税率よりもっと高くし、(ガソリン価格を)160円でなく、180円、200円といただくかもしれない」ということですが、日本の経済を犠牲にしても、サミットでのメンツを優先するということでしょうか。EUなどに比べればガソリンが160円というのは安いということですが、これは缶入りコーラでも400円はするEUの物価水準を無視した乱暴な議論です。それに増税しなくとも、今の原油価格の動向から見れば、ガソリンが180円、200円になっていく可能性が高いですね。
そういえば、政府や与党は、道路工事が止まることでの地方経済への影響は強調し続けていますが。ガソリン高騰の影響には一切触れてこなかったように感じます。
財源確保と増税がまずでてくるあたりは、財務省官僚の発想そのものであり、視野の狭さを感じますが、こういう発言があると、閣議決定で、一般財源化を決めるのは、道路特定財源を確保するための方便でしかないのじゃないかと疑りたくなります。それに「路整備費財源特例法改正案」を通さないと、今年の予算執行ができないというのも本当なのでしょうか。
政府内で一般財源の解釈も違うのでしょう。やはりねという感じです。ガソリンの暫定税率復活が、環境問題への取り組み姿勢を示すために必要だったという論理のすり替えをやったばかりなので、また信頼が揺らぎます。
税をアップして、ガソリン消費を抑制するいうお話ですが、本気なんでしょうか。ガソリンは、暫定税率を維持しなくとも、価格の高騰で消費量はすでに落ちてきており、増税で日本の経済にブレーキをかけ、経済や産業活動を抑制することによって二酸化炭素排出を抑えようという発想は、ちょっと馬鹿げていると感じるのですが、本気のようです。
エネルギーや資源の高騰の勢いは止まりそうでなく、温暖化防止という環境課題に加え、省エネ・省資源によって、エネルギーや資源消費をさらに効率化して押さえることが、緊急度、重要度ともに増してきています。
しかしこれは増税で解決できると言う問題ではなく、技術革新の促進や企業や家庭が環境技術を生かす社会的な動きやしくみをつくりだしていくというのが筋だと思うのですが、なぜ先に増税の話がでてくるのか理解に苦しみます。
まあ、しかし、世の中の騒ぎなどはどこ吹く風とばかりに、ここまで素直に本音を語っていただくと、わかりやすくていいことかも知れません。ただ福田内閣や与党にとっては、支持率や信頼もさらに下げる結果につながりかねませんが。
トラックバックURL
この記事へのトラックバック
1. 道路既得権者富みて、民貧す [ 日々是マーケティング ] 2008年05月12日 18:40
朝日新聞のWEBサイトを見ていたら「一般財源化でガソリン増税も」町村官房長官と言う、記事が掲載されていた。
ガソリンの暫定税率分と、原油の高騰で生活者が悲鳴を上げている最中なのに、この発言と言うのは、空気が読めないどころか、社会状況がわかっていないと言う...
この記事へのコメント
1. Posted by
貞子ちゃん
2008年05月12日 15:05
大西さん こんにちは!
高橋 洋一氏から直接伺った話ですが、町村氏は、官房長官として、政府内での人事権を握っていて、天才・高橋氏が表立って政治活動をすること(高橋氏が今の政府内で正式に役職に就いてほしい声は、いまの自民党内部の若手政治家の中では強いのですが、・・・)をことごとく阻止しているようです。ですから、高橋氏は、無償で今の若手政治家のブレインをしています。
与謝野氏と谷垣氏は、やはり財政タカ派で増税派(いわゆる守旧派で、まずは財政再建ありき派)で、高橋氏と対立しております。
自民党内では、上げ潮派でまともな論理的な思考ができるのは、中川さん、河野さん、渡辺さんなどの若手です。
ちなみに、民主党の若手は、高橋氏の理論が良く理解できない人が多い。
高橋 洋一氏から直接伺った話ですが、町村氏は、官房長官として、政府内での人事権を握っていて、天才・高橋氏が表立って政治活動をすること(高橋氏が今の政府内で正式に役職に就いてほしい声は、いまの自民党内部の若手政治家の中では強いのですが、・・・)をことごとく阻止しているようです。ですから、高橋氏は、無償で今の若手政治家のブレインをしています。
与謝野氏と谷垣氏は、やはり財政タカ派で増税派(いわゆる守旧派で、まずは財政再建ありき派)で、高橋氏と対立しております。
自民党内では、上げ潮派でまともな論理的な思考ができるのは、中川さん、河野さん、渡辺さんなどの若手です。
ちなみに、民主党の若手は、高橋氏の理論が良く理解できない人が多い。
2. Posted by 貞子ちゃん
2008年05月12日 15:08
続きですが、私は、日銀総裁に白川さんがなったとき、かなり絶望しています。白川さんはインフレターゲット理論を熟知していない。政治的にもうまく振る舞えない。
政府内部も日銀も、こんな感じですから、とうぶん、日本経済は、本来持っている民間の底力を発揮するには、時間がまだまだ必要になると思います。
政府内部も日銀も、こんな感じですから、とうぶん、日本経済は、本来持っている民間の底力を発揮するには、時間がまだまだ必要になると思います。
3. Posted by
GNJ_G頑張ろう、N日本の、J人材!
2008年05月12日 15:43
なるほど。道路はどんどんつくるけれども、ガソリンは高くして、その道路を走る車の数は減らすという、なんだか政治が矛盾してますね。でも、税収は上がるということだけははっきりしてる。なんだかなあの官僚天国。
4. Posted by
「日々是マーケティング」管理人
2008年05月12日 18:48
TBをさせていただきました。
町村さんに限らず、道路にこだわる方の言い分を聞いてみると、「道路を造れば、地域活性化につながる」と考えているようですが、まったくの的外れですね。
また、ガソリンの値段が上がれば利用者が減り、CO2の削減になると言うのも、環境問題の本質を理解していないように思います。
安倍内閣→福田内閣で、政治家と霞ヶ関の想像性のなさと既得権を手放したくないという自己益の塊だと言うことが、国民に知れ渡ってしまった事は、ある意味良かったのかもしれませんね・・・。
5. Posted by あーあ
2008年05月14日 14:32
だって顔も脳みそもサルなみですから(笑)


