医薬品業界は、メーカーもまた小売業界もM&Aが盛んであり、整理統合による再編が大きなトレンドとなってきていますが、ついこの間、ジェネリック医薬品の共和薬品工業がインドの会社に買収されたことが話題になっていました。
>>インド・ルピン社による弊社株式の取得に関するお知らせ

そのニュースを見たときに、あれっ、家の近くの寿司屋さんで親しくお話させていただいている方が確か共和薬品工業の会長さんのはずで、そちらの会社のことだろうかと気にかけていたのですが、後日お目にかかったときにお伺いするとその通りでした。海外への展開を考えるとそのほうが良いという判断だったそうです。近いところで起こっていた出来事だったことに驚きました。

さて、医薬品業界のめまぐるしい動きを象徴するようなニュースがこのところいくつかありました。武田薬品が、世界最大のバイオ医薬品メーカーである米アムジェンの日本法人を買収するというニュースが先週に流れていましたが、今週は、武田薬品が販社として独占販売しているビオフェルミンに対して、大正製薬が株式公開買い付け(TOB)を行い、子会社化する方針であり、ビオフェルミンもTOBに同意しているそうです。こちらのほうは武田薬品に見切りをつけたということでしょう。
これ以外にも、アース製薬が業界再編をにらんで、フマキラー株取得を進めているそうですが、こちらはエステー化学も視野に入っているのかもしれません。さらに富士フイルムがTOBをかけ、新薬メーカーである富山化学を買収するということですが、こちらは異業種からの医薬事業への本格参入です。しかも、富士フイルムのもつ微粒子の基礎技術とかコーティング技術などとの相乗効果が期待できるだけに注目されます。

>>武田薬品、米アムジェン日本法人を買収
>>大正製薬、ビオフェルミンにTOB
>>「フマキラー株取得を継続」・アース製薬社長「再編にらむ」
>>富士フイルム、富山化学を買収

ほんとうに風雲急を告げるということでしょうが、医薬品や化学品では日本は欧米に比較して企業規模が小さく、国際競争を考えると必然的な流れとして再編が進んでいくのでしょうが、ほんとうに忙しそうですね。

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