迷惑メール規制については、これまでも幾度か法改正が行われてきましたが、送り先の同意なしに広告・宣伝のメールを送りつけた業者へ、現行の100万円から30倍の3000万円に罰金を引き上げるなどを盛り込んだ特定電子メール送信適正化法がまとめられたようです。
>>迷惑メールに罰金3000万円、上限30倍に法改正へ

迷惑メールについてはいたちごっこの状態ですが、法改正だけでなんとかしようというのは限界があることは言うまでもありません。いくら規制をしても、手を変え品を変えやってくるのがSPAMメールです。
罰則を強化するのはいいのですが、規制を強化すればするほど、制約をうけるのは真面目な企業ということもありえるわけでバランスが必要だという気がします。

PCの場合は、サイトにメールアドレスを晒していると、とんでもない量のSPAMが飛んでくるのですが、しかし、昨今はそのほとんどがフィルターにかかって消えてしまいます。それでも、SPAMメールは同じ業者でも、つぎつぎとアドレスを変えて送ってきて、生命力のあるSPAMはメールボックスにたどりつくのですが、さらに振り分け機能などを使うと、まあそれほど気にしなくともよい状態になりました。
問題は携帯メールのほうでしょう。キャリアによってSPAMメール対策の状況は異なるようですが、携帯メールは削除が極めてめんどうであり、しかも読んでしまうとパケット代を負担しなければならず、PCの場合よりもはるかに迷惑度が高いですね。
またPCの場合、SPAMメールも受け取る側の免疫力があって、タイトルを眺めていると、昨今は普通の売り込み型のタイトルではほとんどクリックしてもらえないからか、「昨日はありがとうございます」とか「ご連絡の件について」とか、なんとかクリックしてもらおう、ずいぶん手が込んだ涙ぐましい努力の後が見られ、微笑ましく眺めておりますが、携帯メールは、ユーザー特性を考えるとSPAMメール慣れしていないユーザーの人も多いかもしれません。
しかし、どこでアドレスを入手したのか不思議なのですか、蛇の道は蛇ということでしょうか。携帯にづかづかとやってきます。ちょっと情報漏洩が起こっているのではないかと疑いたくなります。それにキャリアのメールソフトを含めたフィルタリングのしくみや技術がまだ未熟だということもあるのではないでしょうか。
しかし考えててもみれば、規制が強化されるほど、携帯を利用したマーケティングやビジネスも窮屈なものになってきます。携帯を利用したプロモーションやビジネスが活性化すればするほど携帯市場の発展もあるはずですから、各キャリアの将来はフィルタリングの技術向上にかかっているといってもいいような気がします。いま利用しているメーラーはThunderbirdですが、SPAM対策もかなりできており、またOutlookExpressもSPAM対策が強化されたようです。それらと比較すると携帯メールのほうは、まだまだ技術の改善余地が残されているんではないでしょうか。
迷惑メール規制は役に立つかといえば、PCメールの歴史を見れば、規制はいろいろ各国が行ってきたにもかかわらず、SPAMメールは減少したという話は聞きません。むしろ根っこの悪徳ビジネスそのものを取り締まるための法規制強化のほうが実効性があるように思えてなりません。

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