今日、私たちのオフィスの大家さんである天牛書店の天牛さんが、100周年を迎えたのでということでご挨拶にこられ、『天牛書店洋古書目録』という本をいただきました。いやはや偶然というか、今朝の勉強会で日本の老舗企業『金剛組』がなぜ宮大工として1400年以上も続き、またなぜ破綻したのかというケーススタディを聞いてきたばかりだったので驚きました。
>>天牛書店100年の歩み

詳しくはホームページに書かれていますが、天牛書店は大阪では有名な老舗の古本屋さんであり、古くは大阪出身の多くの作家の人たちが店に集まり、またいろいろ面倒を見てもらったことでも有名です。ホームページにも掲載されていますが、織田作之助の夫婦善哉にも登場します。
蝶子と柳吉はやがて浄瑠璃に凝りだした。二つ井戸天牛書店の二階広間で開かれた素義大会で、柳吉は蝶子の三味線で「太十」を語り、二等賞を貰った。景品の大きな座布団は蝶子が毎日使った。 
そういった多くの作家の人たちと親交のあった創業者、現在の店主のおじいさんは、私たちがオフィスを借りた最初の頃はまだご存命で、毎日お店の椅子にちょこんと座っていらっしゃいました。

さて、老舗企業というと、日本には100年以上の歴史がある会社が、なんと5万社もあります。ドイツでは6000社、アメリカになると800社程度しかないそうです。アジアの韓国や中国の企業の寿命は極端に短く、こんなにたくさんの老舗企業が存続しているということは日本は独特だといえます。ひょっとすればイタリアも老舗企業が多いかもしれません。

それだけ文化の深さもあるということですが、きっと日本の企業が金儲けだけに走らなかったことや、技術やお客様を大切にしてきたことが大きいのかもしれません。また家訓をかたくなに守り、また血縁にかならずしもこだわらず、養子縁組などによって、力量のある後継者をたててきたこともあるのでしょう。
技術を尊ぶということでは、朝鮮では身分が低く扱われた陶器や磁器の職人や大工が、日本では高い地位でもてなされそれが日本の伝統文化の礎になっことにもあらわれています。

老舗といえば、京都には皇室に長く品物を納めてきた老舗のブランドがたくさんありますが、そんななかで対照的なのが、御ちまき司の「川端道喜」とお菓子司の「虎屋」です。明治天皇が、東京に移られた際に、きっとまた京都に戻られるだろうからと東京に店を出さなかったのが「川端道喜」で、東京に店を出したのが「虎屋」です。きっと虎屋はご存じでも川端道喜はご存じない方が多いと思います。
>>五〇〇年の、伝統に育まれた逸品「道喜粽」

しかし、虎屋の羊羹はいつでも買えますが、川端道喜の「道喜粽」は、予約して京都に行かないと入手できません。究極の、また至高の京土産ではないでしょうか。以前は、京都高島屋の食品売り場でも、わずかだけ扱っていましたが、今もあるかどうかは定かではありませんが、それもあっというまに売り切れていました。

バナー←いつもクリックありがとうございます