『赤福』よお前もかいいたくなる「表示偽装」事件がおこりました。もちろん北海道の『白い恋人』も、マスコミが一方的に批判を行い、ほとんど事情を正確に報道しなかったこともあるとはいえ、紛らわしいことをしたことには変わりありません。
そもそも中日新聞の社説によると、土産品ブランドの「一位と五位が、賞味期限と製造年月日の偽装表示に手を染めた」ということになります。
>>赤福偽装 “みそぎ”をしないと
「二十世紀を代表する土産品」で、二位を大きく引き離してトップの座に輝いたのが、北海道の「白い恋人」。以下福岡のからし明太子、宮城の「萩の月」、京都の「八ツ橋」と続き、三重の赤福餅(もち)は、長崎のカステラや静岡の「うなぎパイ」を抑えて五位に入った。
どちらも、美味しいかどうかという製品の特性を超えたブランドの価値づくりに成功したにもかかわらず、ブランドを守るということをもっとも重要な経営の柱とせず、売り上げや効率という誘惑に負けてしまったことは本当に残念なことです。
売り上げや効率化という視点は、企業側からの発想ですが、ブランド価値の向上という旗印を掲げることは、価値の評価を行うのは消費者や顧客ですから、企業に消費者また顧客の視点にたった企業体質を生むことが出来ます。

さて現在は、原油高、資源、穀物などの世界的な高騰の流れの中で、企業にとってのコストがあがってきます。市場でのシェアがある程度高い企業は、なんとか最終価格に転嫁できますが、多くの企業は、国内消費が冷えているために販売価格に転嫁できず経営が圧迫されてきています。実際に、帝国データバンクの調査では、07年度上半期の倒産件数が23.5%増となりました。

ではどうすればいいかですが、価格競争を避け、競争分野を絞って、付加価値を追求すると言うことでしょう。大企業でないと価格競争には勝っていけません。売り上げ贈の追求から、利益率アップの追求に転換することです。

売上高や販売量を追求しようとすると、激しい競争に巻き込まれ、価格がどんどん落ちていく時代です。最高の競争戦略は、独自のポジションの獲得や価値を提供し、いずれの相手とも競争しないことですから、お客様や焦点を絞って、競争ができるだけ少なく、付加価値の高い分野に経営資源を集中することではないでしょうか。そのためには、ブランディングを軸に、もう一度、なにが付加価値になるか、なにが独自の価値になるかを考え直すということだと思います。

それにインターネットという、お客様との絆をつくる絶好のメディアをどのような企業も駆使できる時代になりました。インターネットの活用をしっかり考えることだと思います。マス広告は金がものをいう「量」の世界、力づくで認知を広げていく世界ですが、インターネットは、知恵や情熱の世界、お客様との情報交流の世界であり、しかもどんな小さな企業でもいくらでも活用できるのです。
ネット戦略をまじめに考えないということは経営の怠慢と批判されてもしかたない時代になってきたというぐらいの認識が必要だという気がします。

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