「オヤクニン」の生態研究家である若林亜紀さんが、そのユニークな「お手当て」という餌付けについて解説した「独身手当―給与明細でわかるトンデモ「公務員」の実態を出版されました。「遅れて、休んで、働かない」という「オヤクニン」が発明してきた「お手当て」の数と種類の豊富さには驚かされます。
「オヤクニン」の人間臭く、また微笑ましい習性や、しばしば抱腹絶倒してしまうお手当ては「いしひさいち」さんの漫画を交えて紹介されており、ここまでやるかとあきれ果てる実態がよくわかります。
40歳過ぎても独身だと、結婚手当てのかわりに「独身手当て」を支給するとか、管理職になれないというのは気の毒だと「管理職になれない手当て」が支給されるところなど、「オヤクニン」の社会はいかに平等を求め、配慮と優しさに満ち溢れているかもよくわかります。
育児休暇3年、自己啓発休暇2年をいち早く導入しており、民間の大手企業もため息がでる先進的組織ですが、国民の「オヤクニン」への関心が低く、案外知られていません。
この本を読んであまりの可笑しさに笑い転げるのか、あまりの酷さに怒り心頭に発するのかは、読者に任されていますが、知られざる税金を貪り食う「オヤクニン」の世界の一端を知ることのできる一冊としてオススメいたします。

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