牛肉偽装のニュースがPC画面に上げって来たので見てみると、北海道の「ミートホープ」という会社が、豚肉を牛肉と偽って加ト吉に卸し、生協の「CO・OP 牛肉コロッケ」などとして売られていたそうです。
加ト吉や生協はおそらくは被害者ということでしょうが、加ト吉というと、利上げ至上主義が行き過ぎて、グループ会社内で帳簿上の売買をやって売り上げの水増しをする循環取引が発覚し、問題視されていただけに、気の毒ですがほんとうに被害者なのかって疑ってしまいそうになりました。
会計不正処理で損ねた信頼の回復という点では、売り上げ至上主義からの脱却や、責任を取って辞任した創業者の加藤前社長ら発覚当時の役員3人に対して退職慰労金を払わないといったけじめをつけていたようですが、監査法人から適正意見の監査報告書を受理したことで株価が急反発していた矢先に事件が発覚し、運が悪いとしかいいようがないですね。
それにしても生協さんどうしちゃったのですか。仕入れの管理大丈夫ですか。問題の商品は生協ブランドですから、商品管理体制に問題がなかったのか、パッケージだけ変えて後は業者任せだったのじゃなかったのかというそしりは逃れられないでしょうね。もし実態がそうならブランドに対する考え方が根本から間違っています。そんな安易なブランドを生協は開発してはいけません。必ず自らの首を絞めることになります。
流通業でも、食品の安心や安全に力を入れることろが増え、産地からの直接仕入れも活発になってきて、ただでさえ生協の存在感が薄れてきていただけに、今回の事件はダメージが大きいのじゃないでしょうか。
かつて神戸灘生協が創立70周年と会員100万人突破を機に『コープこうべ』への名称変更とさらに生協理念を広げていきたいという志をもったCIプロジェクトにコンサルとして参加させていただいた縁もあるだけに頑張ってほしいところですが、共済以外では生協はちょっと精細を欠いてきてます。
小売、卸の合併による流通の大型化という圧力もあるでしょうが、時代変化のなかで、生協って本当にに必要なのかという根本から問い直して、生協はどうあるべきなのかを構築しなおすべき時期が来ていると思うだけに、今回の事件をたんなる被害者として考えるのではなく、しっかり問題を直視した対策を考えてほしいものです。
生協でしかできないことってそうたくさんあるわけではないでしょうが、そこは知恵のだしどころ。ぜひ頑張ってください。ご健闘をお祈り申し上げます。

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