社保庁が叩かれていますが、火に油をそそぐような対策で、どんどん経費を使うばかりだということにお気づきですか。さまざまな対策費用、フリーダイヤルの電話代も、残業代もみんな年金からでていることをお忘れなく。
年金といえば、「100年安心の保険改革」なんて話があったのをご記憶かと思いますが、読売新聞の調査では、国の年金制度を信頼していない人が「どちらかといえば」を合わせて76%に上ったというのですから、100年どころか、3年も経たないうちに「安心」は根っこから崩壊してしまいました。
しかし、もともと「100年安心」というのは別に国民が安心できるというのではなく、取るものを増やして出を減らせるようにして、支払う側が安心できるとおいうだけのことだったわけですから、あまり筋のいい話ではなかったですね。
社保庁叩きも佳境のさなか、厚生省の官僚が年金制度ができた経緯、背景を語っている「厚生年金記録回顧録」なんていう代物がでてきて物議をかもしました。その言葉から察するに、今の社保庁体質は最初からあり、そのDNAがそのまま受け継がれているのじゃないでしょうか。社会保険労務士の小野塚孝之さんという方のホームページ
「厚生年金・国民年金増額対策室」にその核心の部分が紹介されていました。昔の話だと割り切れないような話です。
すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。
これをどうするか。これをいちばん考えましたね。
この資金があれば一流の銀行だってかなわない。
今でもそうでしょう。
何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。
これを厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作って、
その理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。
そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。
何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、
これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。
この資金を握ること、それから、その次に、
年金を支給するには二十年もかかるのだから、
その間、何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら間に合わない。
そのためにはすぐに団体を作って、政府のやる福祉施設を肩替りする。
社会局の庶務課の端っこのほうでやらしておいたのでは話にならない。
大営団みたいなものを作って、政府の保険については全部委託を受ける。
そして年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。
使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。
二十年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまう。
だからどんどん運用して活用したほうがいい。
何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、
将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ。
コムスン問題もコムスンを叩けばいいという問題ではありません。厚生労働省の施策への疑問も含め介護問題をよくまとめている特集がありました。厚生労働省が、ただでさえヘルパーになる人が絶対的に不足しているのに、ヘルパーの人たちの待遇の実態を無視してヘルパーのの資格をとるハードルをあげるといったことを平気でやっていることがよくわかります。ワタミが訪問介護も引き受けると方針転換しましたが、施設介護の利益で補える、あるいは厚生労働省も制度見直しをするだろうと読んだのでしょうか。

コムスンを生み出した瀕死の介護業界 〜1〜
コムスンを生み出した瀕死の介護業界 〜2〜

ホント、厚生労働省がしっかりしてくれないと困りますね。官僚の人たちも事件は会議室や書類のなかで起こっているのではなく現場で起こっているのだという意識をもってもらいたいものです。キャリアも現場にでて現場から学ぶことからはじめてみたらどうですか。
介護の現場、社保庁の相談窓口にでかけて、一緒に働いて汗をかいて現場の空気を吸ってから計画を考えましょう。
現代は、明治や戦後の時代のように、欧米の見本があってそれをコピーしていればよい時代ではないのです。官僚もクリエイティブでないと現代のさまざまな課題に対する解決策は生み出せるわけがありません。そのためには現場、現実、現物から学ぶことからはじめるのが欠かせないし、最短の道だと思います。そのほかはいやというほど研修費、調査研究費を使っているのでしょうから。
年金問題も、介護問題も民営化すれば済むということではないですから、制度設計や監督業務を行う厚生労働省の体質転換をあわせて行わないとうまくいかないと思えてなりません。

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