『不都合な真実』でアカデミー賞をとったゴア元副大統領が実は、とんでもない電気を消費しているという批判が起こっています。テネシー州の自宅で、米国の平均の20倍もの電気を使っているということだから、相当な豪邸で贅沢な『文明』を堪能しているのでしょう。一人当たりのエネルギー消費量が、米国はおよそ日本の二倍弱ですから、気の遠くなるような『消費』をしている人が、地球環境問題を訴えるという神経は理解の範囲を超えています。
>>ゴア氏に「電気浪費」批判 削減努力を本人側強調
>>Al Gore’s Personal Energy Use Is His Own “Inconvenient Truth”

それにCO2が本当に『地球温暖化』の原因なのかは定かではありませんが、もしそうだとしても米国は、2000年で15.8億トンと世界でも突出したCO2排出国であり、一人当たりの排出量を見ても5.61トンと群を抜いており、世界平均1.07トンの5倍以上、日本の2,53トンの2倍以上となっています。CO2問題は米国問題だと言っても過言ではありません。
>>一次エネルギー消費の国際比較

ゴアさんの『不都合な真実』をに対して、偏っており煽りだという批判もあります。はてな匿名ダイアリーで丁寧に翻訳してくださっている方がいらっしゃったのでご紹介しておきます。まるで『あるある大事典』と同じじゃないかという気になってきます。
>>「アル・ゴアに不都合な真実」

もっともらしいことには裏がある
この『不都合な真実』で思い起こすのはオイルショックでした。日本の経済は、このオイルショックにやられてしまったという思いがしていますが、そのオイルショックが起こる少し前から「資源がなくなる」というもっともらしい話がまことしやかに流れていました。そのプロパガンダの役割を果たしたのが世界各国の学識経験者など100名を集めて1968年に設立されたローマクラブです。
設立したのがオリベッティ社の副社長で石油王としても知られる人ですから、そもそもが怪しかったわけですが、多くの人たちにもっともだと共感を呼びました。そうしてオイルショックが起こったわけですが、もちろんローマクラブが直接オイルショックを仕掛けたのではないにしても、石油価格の高騰が起こり石油メジャーがぼろ儲けをし、日本経済は大打撃を受けます。
そのローマクラブが資源の枯渇に対する警鐘を鳴らし出版した『成長の限界』と今回のゴアさんの『不都合な真実』のイメージが重なってくるのです。とくに今年は異常な温暖現象が起こっており、『地球温暖化問題』が誰にも実感となっているだけに、簡単に乗せられてしまいかねない状況になっており気になるところです。
この映画を見る人、また本を読む人もいらっしゃるでしょうが、その背景に隠された意図があるかもしれないということだけは意識しておくことをお勧めします。もっともらしいことには裏があるという警戒心も必要じゃないかと。
ちなみに、『地球温暖化問題』の危うさは、フリーの国際情勢解説者、田中宇(たなか・さかい)さんのHPで取り上げられているので、そちらも参考になります。
>>地球温暖化のエセ科学
>>地球温暖化の国際政治学

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