まるでスパイ大作戦の音声が自動消去されるテープのように、コピーした内容が自然に消えるコピー用紙をXEROXパロアルト研究所が開発したそうです。再利用も可能とか。<br>この新しい紙は、まだ事業化するかどうかは決まっていないようですが、16時間で自動的に消え、さらにいつでも再利用できるようになるそうで、裏紙をつかうということも必要でなくなります。
それはともかく、いまや書類はどんどんデジタル化され、保存はPCやファイルサーバーという流れが生まれてきており、紙の役割は保存から、中間的に読むために使われるだけというように変化してきています。むしろ、読んだ後にシュレッダーにかけたり、書類の破棄もわざわざ溶融してくれる処理業者を使うということで、紙の後始末に気を使わないといけなくなってきており、コピーした内容を強制的に消したり、あるいは自動的に消えてくれるペーパーがあれば需要はあるでしょうね。
開発者が調査した結果では、コピー文書の44.5 %が、電子メールとか、下書きとか、社内の連絡など、その日のうちに読むだけのもので、またモノクロでコピーした紙の21%はその日のうちにリサイクルボックスに捨てられているといいます。かつてリコーがトナーを剥がせ、再利用できるシステムを開発したことがありますが、ビジネスとしては成功しませんでした。当時とは書類の電子化の進展も格段に差があり、きっと開発時期が早すぎたのではないでしょうか。開発して市場に登場させるタイミングって難しいですね。機が熟しているのかどうかの判断の鼻が利かないとせっかくの技術も花が咲きませんね。
それにXEROXやコピー機メーカーにとって、消耗品としての紙のビジネスも大きな利益元であり、下手をすると自らのビジネスを否定することになりかねず、ニーズがあっても痛し痒しかもしれません。
参考:ヘラルドトリビューン紙

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