日経ビジネス2006.11.6 号の「企業内”多重責務者”の管理職が壊れる」という特集が目にとまりました。”多重責務”とは、部下の人事評価、セクハラ・パワハラ対策、情報管理、内 部統制など仕事が増える一方で、フラット人事の影響や、リストラ以降の慢性的な人員不足で負荷がかかりすぎ、悲鳴を上げているというもので、「あなたは管 理職としての仕事に満足していますか?」という質問に、満足と不満が半々に分かれる結果となったというのです。
それでなくとも、多くの市場分野が成熟し、また収益性が長期的に低下してきており、そのなかで激しい競争が繰り広げられているためにマーケットの最前線にたつリーダーの仕事のレベルも高いものが求められてきていることも負荷が増加することに拍車をかけているはずです。
ま た、現在の中間管理職の人たちが育ってきた時代は、バブル崩壊以降の不況期であり、企業が必至になって生き残りを模索し、またリストラを行ってきた結果、 現場が萎縮し、思い切ったチャレンジがなかなかできない環境であり、成功体験を持つ人たちも少なく、さらに教育投資も停滞したこともあって、管理職には なったものの、仕事ばかりが増えてとまどうというのも無理からないことと思います。
すべての会社に当てはまるとは思いませんが、いずれにしてもこういった傾向に悩む会社は多いと思いことと思います。あるいはそれに気がづかず、「現場」のパワーダウン、現場リーダーとしての中間管理職層の元気のなさを嘆くということもあるのではないでしょうか。
たまたま現場のこういったリーダーの方々と接触する機会が多いので、こういった現場の傾向や悩みを感じ、企業はリストラからリチャージに舵を切らないと足元がおぼつかなくなってくるのじゃないかとい懸念を以前書きました。
しかし、すべての会社が足並みそろえて、リチャージのための投資を思い切って投じるとは限らず、モチベーションを保つコツ、また回りの人たち、部下の人たちのモチベーションを維持し高めることを自ら学び、身につけておくことも必要かもしれません。



そ んな人たちにオススメの本があります。神戸大学の金井教授の「働くみんなのモティベーション論」です。誰しもモティベーションが高い時もあれば、下がって いるときもあるけれど「やる気を自分で調整する」能力を身につけることが大切だとし、そんなセルフコントロール能力を身につけるためには、モチベーション についての持論をもつことから始めることが重要だそうです。
長い人生のキャリアのなかで、きっと、いい時期、さまざまな危機に直面する時期もあるでしょうが、人生のキャリアを豊かにするためにも、モティベーションの自ら調整する能力を持つことはきっと意味があることだと思います。

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