ソフトバンクとの提携で、いよいよ世界最大のSNSサイト「マイスペース」が年内にも上陸してくるというニュースが流れています。マイスペースが日本に上陸してくることはすでに発表されており、その準備としてすでに、断片的には日本語表示されていましたが、ソフトバンクとの提携での展開とはちょっと意外な印象を受けました。しかし考えてみれば、「マイスペース」は昨年買収王ともいわれるマードック氏が率いるニューズ社の傘下にあり、孫さんとマードック氏の関係からいって不自然ではありません。
ただ、テレビ朝日の買収劇があった当時は、このおふたりのコンビはかなりイメージを損ね、いまだに尾を引いているという感もありますが、利用者にとってはあまり関係ない話かと。
マイスペースが上陸してきて、誰もが考えるのがMIXIての影響でしょう。さっそく株価が敏感に反応していました。MIXIは実態とはかけ離れた株価と時価総額となっているので、今後の成長に影響がでてくると見ての当然の値動きかもしれません。
しかし、SNSといってしまえば同じカテゴリーにありますが、MIXIとマイスペースはかなり性格がことなります。すぐさまMIXIが影響を受け、MIXIから大量の流出があるとはちょっと想定できませんが、MIXIの今後の発展を考えると競合してくることは避けられず、目線はかなり厳しいものになってくることは避けられないものと思います。
マイスペースは、登録すれば招待されなくとも誰でで利用でき、SNSというよりは、ブログやYouTubeのような動画共有、音楽の共有、フォーラムなどユーザー交流のために機能は何でもありです。MIXIやGreeなど、日本で定着したSNSサイトとはかなり正確を異にしており当面は棲み分けになるものと思います。
MIXIにとっては今後手を打ちたい機能がすでにマイスペースには備わっており、逆にマイスペースにとっては、そのなんでもありが諸手を挙げて日本で歓迎されるかというとそれもちょっと疑問です。
しかも、それぞれの機能を代替するサイトはすでにあるといえばあるので、アメリカで先発のフレンドスターを追い抜き、追い越した逆転劇の再現が日本で起こるのかというと、そう簡単ではないのではないという気がします。
フレンドスターはSNSの成長の速さにシステムの増強が追いつかず、その間隙をマイスペースがついて大ブレークがおこりました。日本でもブログの成長が始まったころはシステムの不備から重くなってユーザー流出するということはしょっちゅうありました。しかし、そういったことはもう一段落している感があります。
マイスペースの目玉のひとつである音楽共有も、アメリカは圧倒的にインディーズレーベルのシェアが高いため、そういったサイト利用者の層も圧倒的に厚く、日本とはちょっと状況が異なるように思えます。そう考えるとマイスペースにもなにを目玉にするのかという課題があります。案外ユーザーの獲得に苦労するのではないでしょうか。SNSの勢力地図はすぐさま塗り替えられるとは思えないでしすね。それとも孫さんにはなにかとっておきの秘策があるのでしょうか。
ただ、長期的に見れば、強力なプレイヤーが参加してきたわけで、競争が激しくなると、それに刺激されて市場も成長する効果が見込めます。さらにそれが、日本のサイトの充実と魅力化につながり、イノベーションが起こるといいですね。

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