2006年09月12日
中国の環境問題はよそ事ではすまない
中国の河川が水銀などの体内に蓄積されやすい重金属で汚染され、「中国全土の河川の6割が水銀など危険な重金属や農薬で汚染され、こうした水質悪化が疾病の8割、さらには病死の3割に関係していたと指摘した中国食品薬品監督管理局の内部資料が明るみに出た」という産経新聞の記事に注目が集まっています。
いかにも産経らしい書き方の記事ですが、なぜ他の新聞が取り上げないのか不可解極まりないですね。中国の環境問題は、日本にも影響がおよぶ重要な問題であり、マスコミももっと関心を持っていいのではないかと思います。
昨年末には、吉林省の化学工場が爆発事故を起こし、ベンゼンが松花江に流出したことで、ハルピン市内の水道供給が停止されるなど大騒ぎになっていましたが、それがアムール川に流れ込み始めロシアにまで汚染が広がるという事故もありました。
さて中国当局がどう考えているのかを「人民網日本語版」でチェックすると、「環境汚染による経済損失、04年は5118億元」という記事があったり、「水質汚染対策、公的資金を数十億元規模で投入へ」という記事もあり、中国でも、汚染対策を含めた環境問題が大きなテーマになってきているようです。今回の産経新聞のネタ元も、そういった流れのなかで、まじめに実態調査した結果の話ともとれます。
また、意外なことに中国の環境問題に現地で取り組み指導しているのが、日本の環境庁で長年環境保護に携わってきた小柳秀明氏という方だそうで、この「人民網日本語版」で、「環境専門家・小柳秀明氏に聞く」という特集が3回にわたって掲載されており、かならずしも問題を軽視しているわけではないことが伺えます。その中でも「空気中の二酸化硫黄(SO2)濃度だけを見ても、北京は東京の6倍、重慶は8倍に達する」という中国の環境問題の深刻さが述べられていますが、あまりに急速な経済成長に対策がついていっていないし、対策に投じる資金がないということですが、本来なら軍事費の膨張を抑制して、環境対策に資金を投じたほうがよほど国家の安全につながります。
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(1) 中国との深い縁
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(2) 深刻な中国の現状
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(3) 今後の中日協力
急速な経済発展の政策を取ってきたことの歪であり、経済成長の速度に環境対策がついてこなかったということでしょうが、以前にも書いたように、これは日本がかつて、明治以降の近代化、戦後の復興期や高度成長期のなかで、人びとの安全や健康よりも経済成長を優先してやってきて、さまざまな公害問題を起こしてしまったのと同じ轍を踏んでしまったということです。
若い人たちでも、アスベスト問題は実感があるでしょうが、日本でもそういった公害問題が大きな社会問題になっていたことにピンとくる人は少ないかもしれません。
有機水銀による熊本県での「水俣病」、新潟県での「第二水俣病」、硫黄酸化物の大気汚染による三重県の「四日市ぜんそく」、鉱業廃液として排出されたカドミウムが原因となった富山県の「イタイイタイ病」は四大公害病とされていますが、そのほかにもPCBによる「カネミ油症事件」など書き出すときりがないぐらい問題が噴出していました。急速な経済の発展を優先するあまりに、国民の健康や安全が犠牲にされてきたということです。無知ということもあったのかもしれません。
当時の厚生省が産業への影響を恐れてか海外での使用禁止措置を見逃して被害が拡大したといわれている先のアスベスト問題も、業界事情を優先した典型です。
とはいえ日本は、そういった公害問題が大きな社会問題となり、人びとの環境に対する意識の高まりがあり、また行政レベル、企業レベルでの環境対策が進展してきたわけですが、そういった機運が高まってきた歴史は決して長いわけではありません。
中国は、さまざまな点で要注意国ですが、しかし経済だけでなく、食料についても中国はもはや切り捨ててやっていけない間柄になってしまった国だけに、中国の環境問題は、日本にとって他国の事だと切って捨ててしまうわけにはいかないところが難しい点ですが、逆に日中関係改善の手ががりになるようにも感じます。
昨日の北海道新聞の記事に「水質浄化装置、中国へ 室蘭・六鉱開発が北京に工場」という日本企業の進出のニュースもありました。
まあ、心中国からの食品が心配な人は、少々高くついても、できるだけ日本の有機栽培の農家ブランドを買うことですね。こんなふうに書くと余丁町散人さんからクレームがつきそうですが。
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いかにも産経らしい書き方の記事ですが、なぜ他の新聞が取り上げないのか不可解極まりないですね。中国の環境問題は、日本にも影響がおよぶ重要な問題であり、マスコミももっと関心を持っていいのではないかと思います。
昨年末には、吉林省の化学工場が爆発事故を起こし、ベンゼンが松花江に流出したことで、ハルピン市内の水道供給が停止されるなど大騒ぎになっていましたが、それがアムール川に流れ込み始めロシアにまで汚染が広がるという事故もありました。
さて中国当局がどう考えているのかを「人民網日本語版」でチェックすると、「環境汚染による経済損失、04年は5118億元」という記事があったり、「水質汚染対策、公的資金を数十億元規模で投入へ」という記事もあり、中国でも、汚染対策を含めた環境問題が大きなテーマになってきているようです。今回の産経新聞のネタ元も、そういった流れのなかで、まじめに実態調査した結果の話ともとれます。
また、意外なことに中国の環境問題に現地で取り組み指導しているのが、日本の環境庁で長年環境保護に携わってきた小柳秀明氏という方だそうで、この「人民網日本語版」で、「環境専門家・小柳秀明氏に聞く」という特集が3回にわたって掲載されており、かならずしも問題を軽視しているわけではないことが伺えます。その中でも「空気中の二酸化硫黄(SO2)濃度だけを見ても、北京は東京の6倍、重慶は8倍に達する」という中国の環境問題の深刻さが述べられていますが、あまりに急速な経済成長に対策がついていっていないし、対策に投じる資金がないということですが、本来なら軍事費の膨張を抑制して、環境対策に資金を投じたほうがよほど国家の安全につながります。
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(1) 中国との深い縁
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(2) 深刻な中国の現状
環境専門家・小柳秀明氏に聞く(3) 今後の中日協力
急速な経済発展の政策を取ってきたことの歪であり、経済成長の速度に環境対策がついてこなかったということでしょうが、以前にも書いたように、これは日本がかつて、明治以降の近代化、戦後の復興期や高度成長期のなかで、人びとの安全や健康よりも経済成長を優先してやってきて、さまざまな公害問題を起こしてしまったのと同じ轍を踏んでしまったということです。
若い人たちでも、アスベスト問題は実感があるでしょうが、日本でもそういった公害問題が大きな社会問題になっていたことにピンとくる人は少ないかもしれません。
有機水銀による熊本県での「水俣病」、新潟県での「第二水俣病」、硫黄酸化物の大気汚染による三重県の「四日市ぜんそく」、鉱業廃液として排出されたカドミウムが原因となった富山県の「イタイイタイ病」は四大公害病とされていますが、そのほかにもPCBによる「カネミ油症事件」など書き出すときりがないぐらい問題が噴出していました。急速な経済の発展を優先するあまりに、国民の健康や安全が犠牲にされてきたということです。無知ということもあったのかもしれません。
当時の厚生省が産業への影響を恐れてか海外での使用禁止措置を見逃して被害が拡大したといわれている先のアスベスト問題も、業界事情を優先した典型です。
とはいえ日本は、そういった公害問題が大きな社会問題となり、人びとの環境に対する意識の高まりがあり、また行政レベル、企業レベルでの環境対策が進展してきたわけですが、そういった機運が高まってきた歴史は決して長いわけではありません。
中国は、さまざまな点で要注意国ですが、しかし経済だけでなく、食料についても中国はもはや切り捨ててやっていけない間柄になってしまった国だけに、中国の環境問題は、日本にとって他国の事だと切って捨ててしまうわけにはいかないところが難しい点ですが、逆に日中関係改善の手ががりになるようにも感じます。
昨日の北海道新聞の記事に「水質浄化装置、中国へ 室蘭・六鉱開発が北京に工場」という日本企業の進出のニュースもありました。
まあ、心中国からの食品が心配な人は、少々高くついても、できるだけ日本の有機栽培の農家ブランドを買うことですね。こんなふうに書くと余丁町散人さんからクレームがつきそうですが。
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やばいやばいと聞いてはいたが、ここまでやばいとは思ってませんでした…。
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昨日、午前半休を取って幼稚園のお誕生会に出席しました。
ウチの子の4歳の晴れ舞台。
普段からウチでインタビューごっこしてたのはコレだったのかと。
園長さんの「お言葉」が良かったです。
曰く、よその地方から出荷された果物と違って、この地域の果物は充分熟...
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この記事へのコメント
1. Posted by とおりすがり
2006年09月12日 12:36
先進国の便利な生活のしわ寄せが、
今中国に出て来てるんでしょうね。
今中国に出て来てるんでしょうね。
2. Posted by
たっくん
2006年09月16日 00:30
中国への批判がフィルタリングされているんでしょうか。
怖いですね。
怖いですね。



