総合格闘技人気に押されぎみなプロボクシングにとって亀田兄弟はとっておきの切り札になるのでしょうか。新庄選手は、さまざまなパーフォーマンスでパリーグ人気を高めましたが、亀田興毅、また亀田兄弟は、プロボクシング人気復活のの救世主となれるのでしょうか。連休中も兄弟揃ってのKO劇で人気抜群。さまざまな番組にもゲスト登場して芸能界入りもできそうな勢いです。
プロボクシングの人気低迷と言えば、日本では5人の世界チャンピオンがいますが、さあ誰だといっても、ピンとこない人が多いのではないでしょうか。WBAミニマム級の新井田豊、タイ出身のWBCミニマム級のイーグル京和、WBCスーパー ・フライ級の徳山昌守、、WBCバンタム級の長谷川穂積、WBCフェザー級の越本隆志ですが、これだけ世界チャンピオンが揃ったことはなかったと思いますが、いまひとつ盛り上がりません。それぞれのチャンピオンのファンにとってはどうでもいいことでしょうが、やはり人気が上がらないと興業収入が厳しくなってきます。
そこに登場してきたのが「浪速乃闘拳」のキャッチフレーズの亀田興毅であり、弟の大毅です。
11戦全勝10KOという華々しい戦績にもかかわらず、亀田興毅の本当の実力はいまだに未知数です。引退して復帰してきた選手とか、八百長試合でいわくつきの選手とか、元世界王者と言っても階級違いとか、まともな対戦相手とは戦っていないという批判があります。興行的には、たとえまともにボクシングができない相手とスパーリングのような試合であっても、KOシーンがあれば人気がでるということでしょうか。
キャラクターに人気があるのかもしれません。浪速のジョーこと辰吉選手はキャラクター性もあり、ボクシングでも実力がありましたが、品のなさ、マナーや口の悪さといったキャラクター性では亀田興毅が俄然上回っています。それも演出でしかないのかもしれませんが。
さらに家族というキーワードもありますね。女子アマチュアレスリングの浜口親子もそうでしたが、お父さんが英才教育で、手作りで育ててきたということや、3兄弟ともにボクシングづけであり、そこに親子、家族の強い絆みたいなものを感じて受けていると言う面もあるでしょう。
さらにそのトレーニングが、丸太でスクワットをしたり、棒の先にグローブをつけてお父さんが突いたり振ったりするのをよけるなど、まるでロッキーの日本版のような泥臭さがあります。
そういったさまざまな話題性を持っているからの人気でしょうが、危うい面もありますね。ここまでくると、本当の世界ランカーなり、世界王座をかけた試合でも負けられなくなったということです。新庄選手はパーフォーママンスだけでなく、大リーグの舞台でチャレンジしてきたという実績があります。亀田兄弟は、これまでのリンクでは、本当の実力が見えないために、ボクシングファンには相当ストレスがあるようです。いつまでもまともでない相手と試合をやっているときっと人気ももたないでしょうし、そろそろ対戦相手が問われてきそうです。
さあ、本当に強いチャンピオンとなってプロボクシング人気を復活させる救世主となれるのでしょうか、それともそろそろ化けの皮が剥がれるのでしょうか。スポーツも芸能化しないと人気がでないというのは、人びとがスポーツを見る目が衰えてきているということかもしれません。あるいは今やテレビ抜きに興行収入を稼ぐのは難しく、そのテレビでは、エンターテインメント性で他の番組に勝てないと視聴率がかせげないということでしょうか。
いらぬ心配に終わったらいいのですが、なにかスポーツの世界が荒廃してきているような嫌な匂いがします。

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