ホリエモンこと堀江被告が保釈された際の報道は、ホリエモンの保釈そのものよりはマスコミの報道の異常さの方がニュース性が高かったと感じます。なぜ、あれだけ報道陣が詰めかけ、行き先は決まっているのに、まるでパパラッチようにバイクで車を追跡し、アナウンサーやキャスターが興奮して絶叫する様子は理解の範囲を超えていました。日本の報道は、ワイドショーに限らずバラエティ番組でもあり、娯楽番組としてのパーフォーマンスにはすさまじいものがありますね。
堀江被告が保釈されて、まっさきに思い出したのが、「おおた葉一郎」さんのブログでした。昨年四月の「維新のホリエモンか平成のカエモンか」のエントリーと本年二月の「再度、ホリエモンとカエモン」のエントリーです。幕末から明治初頭に活躍し、後に「高島易断」を開祖した「高島嘉右衛門(カエモン)」とホリエモンの共通性についてお書きになったものです。視点が面白いので、内容は元のエントリーをお読みになることをオススメします。
この「おおた葉一郎」さんのエントリーを読んで気がついてのは、国内と海外の金と銀の交換条件の差を利用して大もうけしたことで経済犯として「島流し」になったカエモンが、その後に実業家としての道を歩むということです。もちろん幕末から明治という大きな時代変化のなかでは問題にならなかったということかもしれませんが、敗者復活ができないという日本の風土はいつの間にできあがってしまったのかとふっと疑問をもってしまいました。やはり経営者として才覚のあったリクルートの江副さんも経済界に復帰できなかったということがありますね。
株価の暴落で損を被った株主からの集団訴訟がはじまり、さらにその他の株主からの訴訟、フジテレビからの訴訟、ライブドアからの訴訟などが起こる可能性があり、さらに世間からのバッシングと逆風に曝されでしょうから、まさに四面楚歌のホリエモンですが、まだまだ若くて才能はあるのですから、また普通の人には得難い経験をしてきたわけですから、なにか社会貢献できる新たな道を切り開いて欲しいものです。東京拘置所での生活がどのようにホリエモンを変えたのかは知るよしもありませんが。どのように「ひと皮むける」のかを見てみたいものです。

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