お家騒動で注目された一澤帆布ですが、そもそも従業員の人のすべてが、経営権を奪われた前社長の一澤信三郎さんについて出てしまった時点で、「一澤帆布」は終わってしまっていたのではないかと思えます。
その一澤信三郎さんの一澤加工所が「信三郎帆布」のブランドで、一澤帆布工業の斜め向かいに今朝新店をオープンしたというニュースをTVでやっていました。開店前からお客さまの列が並び、整理券を発行しなければならないという盛況ぶりのようです。
注目したいのは、この再出発にむかう経過が、ブログを使って情報発信されていたことです。以前ご紹介した1月25日の「私たち一澤帆布社員一同の想い」から始まり、本日の「オープンしました」にいたるまでです。
重要なのは「一澤帆布」のファンが一澤加工所の応援をしていたこと、従業員の人びとも信三郎前社長のもとにi一致団結していたことでしょう。まだ、正式のHPは未完成なようですが、一澤信三郎さんを応援する会によると新しい商標は二つで無地帆布用本麻・柄帆布用とがあるそうです。
また新しいブランドとしての神話づくりが始まったということですが、「信三郎帆布」はお客さまと従業員が支えて再出発できたという物語が加わり、かえってブランド価値が高まったような気がします。この経営危機を乗り越え、見事に再出発された一澤帆布加工所の皆さまには心からエールをお送りしたいと思います。

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