眺めるだけでなにか時代の変化や風を感じることができるのが日経トレンディの2006年2月号創刊250号記念スペシャルについていたCDで「ヒット商品ベスト30」です。1987年から2005年のヒット商品とCMのデータベースで、きっと懐かしさもあり、またその時に起こったさまざまな出来事を思い起こさせてくれます。ちょっとご紹介が遅れてしまいましたが、まだ、在庫があるようなので買いそびれた人はどうぞ。
しかし、そこまでしなくとも、日経トレンディのサイトで「ヒット商品アーカイブス」が開かれているののを見つけました。きっと眺めるだけで面白いと思います。1995年から2000年が抜けているのですが、4月にはつぎつぎに掲載される予定のようです。
ちなみに10年一昔といいますが、1996年のランキングのトップが『インターネット』でした。こんな風な解説がついています。
96年はインターネットに沸いた一年だった。95年末のウィンドウズ95の発売以降、パソコンは28.8kbpsのモデムを装備し、WWWブラウザの「ネットスケープ・ナビゲーター」などのインターネット接続ソフトや、翻訳支援ソフトを登載するインターネット対応機種が主流になった。ウィンドウズ95が発売されたときは、秋葉に夜を徹して人びとが並らび、まるでお祭り騒ぎだったのを記憶しています。
その前年の1995年は、トップが富士通FMVに代表される『マルティメディアパソコン』がトップで、第二位が『携帯電話』です。今から思えば、マルティメディア?という感じになりますが、いずれにせよ、1990年代半ばぐらいから、私たちは凄まじいデジタル化と技術革新の激流を経験してきたことが実感されます。しかし一方では、すでにそういった世界もあっというまに成熟し、時代を牽引する大物がなかなか生まれなってきていることも感じます。
そういえば、PS3もセルというスーパーコンピュータ並みの性能をもったCPUが登載されることで注目されていましたが、どうも肝心のゲームソフトの開発環境づくりが遅れ発売がめどがまだたっていないようです。どれだけ素晴らしいハードでも、ソフトがなければタダの箱です。それだけ革新を起こすことが難しくなってきているということでしょう。
それよりは、むしろ次世代ゲーム機「レボリューション」(仮称)で「昔懐かしい人気ゲーム」を復活させゲームの選択肢を広げようという任天堂の発想のほうが自然さを感じます。「人はドリルを求めているのではなく、穴が必要なのだ」というマーケティングの格言を思い出してしまいます。
さて、昨年の三位に『ブログ』が登場しています。きっとしばらくは、ハードというよりは、「利用」を広げたり豊かにする時代が続くでしょうし、人びとが求めるモノやコトがどんどん高度になり、個性化するにつれ市場の細分化は避けられないでしょう。モノ単独で大ヒットさせるというのはかなり難しい時代になってきているのではないでしょうか。しばらくは「広く浅く」と言うよりは、「狭く深く」を考える方が確実にヒットを生む時代かも知れません。
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