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「ニュースを引用してブログが書ける」と聞いて感動する人がどれぐらいいるでしょうか。ライブドアニュースみたいに記事にトラックバックできるところがあるじゃないかと言う人には、まったく鮮度のないコンセプトです。そんなコンセプトでふたつのニュースサイトがほぼ同時に立ち上がりました。
ひとつは、AFB BB Newsです。こっちのほうは、ガ通信の藤代さんが「AFP BB Newsが21世紀の報道?ちょっと違うような気が…」のエントリーにほぼ言い尽くされている感がありますが、記事をニュース写真付きで引用してみたところで受け身であり、しかも実際にブログを書くときは複数の記事を引用していることも多く、なにが21世紀の報道なのだろうか、それって企画した人たちの思いこみで突っ走った失敗作じゃないかと感じてしまいました。
ニュース内容もまだ日本向けになっていないのですが、ただ評価できるのことがひとつだけあります。表紙デザインです。使いやすいかどうかは別として、写真が流れるように表示でき、カーソルを当てると流れが止まり、クリックすると記事ページに移行します。よく見るとその中に広告サイトもしかけてあってなかなかな面白いと思いました。
問題はそこから先で、掲示板のようにコメントを書く、クリップする、ブログを書くということぐらいの機能なのに、使い方を理解するにも時間がかかります。どうしてこんな企画と仕様になってしまったのかと不思議に感じてしまいました。まだβ版であり、隠されているサムシングがあるのでしょうか。

対照的なのが、ほぼ同時にデビューしたMixiニュースです。こちらには気負いがありません。2月1日に、社名をイーマーキュリーからミクシーに変更し、SNSの世界では一人勝ち状態で、なにかと注目されるようになってきていますが、SNS内で「mixiニュース」がスタートしました。

新サービス開発の判断基準の第一はユーザーニーズ。「Web2.0的かどうか」は関係ないとし、ユーザーにとってメリットのあるサービスなら、“Web1.0的”であっても導入していきたい。
これはITmedia記事「Web2.0よりユーザーの声を」での笠原社長の言葉ですが、この発想がMixi 快進撃のひとつになっているような気がします。ニュースもネタにして日記が書けたらもっと日記が便利になるだとうということと、よりポータル的な利用も広げればビジネスも広がるということだと素直に受け取れます。
技術が大切であることはいうまでもありません。またニュースコンテンツを流すといた「しかけ」づくりも重要でしょう。しかし、ユーザーが求めているものは「技術」や「しかけ」そのものではなく、「技術」「しかけ」から得られる結果だということはWebの世界も同じです。
まだどちらのニュースサイトも出たばかりでまだまだ今後をウォッチしていきたいと思いますが、デビュー戦はMixiに軍配を上げたいと思います。

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